金融検査マニュアル
読み方: | きんゆうけんさまにゅある |
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分類: | リスク管理 |
金融検査マニュアルは、その昔、金融庁の検査官が金融機関の検査を行う際に用いたマニュアルの通称をいいます。
金融庁の検査官が「金融機関を検査する際に用いる手引書」として位置付けられたもので、業態別(銀行、保険会社、金融持株会社)に定められており、銀行用の「預金等受入金融機関に係る検査マニュアル」、保険会社用の「保険会社に係る検査マニュアル」、金融持株会社用の「金融持株会社に係る検査マニュアル」が正式名称となっていました。
一般に金融検査は、「金融検査に関する基本指針」において示された、金融検査の基本的考え方を踏まえた適切な検査を実施するため、検査官は検査の実施にあたって、
(1)重要なリスクに焦点をあてた検証
(2)問題の本質的な改善につながる深度ある原因分析・解明
(3)問題点の指摘と適切な取組の評価、静的・動的な実態の検証
(4)指摘や評定根拠の明示、改善を検討すべき事項の明確化
(5)検証結果に対する真の理解
について配意する必要があるとされています。
長年、金融検査では、金融検査マニュアルが使われましたが、2018年6月に金融庁が公表した「金融検査・監督の考え方と進め方」において、今後の検査・監督の進め方として、実質・未来・全体の視点からの検査・監督に注力するとし、これに伴って、2019年12月18日に「金融検査マニュアル」を廃止しました。