コベナンツ・ライト

英語: Covenant lite loan
分類: 融資

コベナンツ・ライトは、レバレッジドローンの一種で、借り手に対する制限条項を緩和したローンをいいます。これは、財務健全性の確保といった本来借り手に課すべき条件の一部を軽減しているため、通常のローンに比べて、貸出リスクはかなり高くなっています。

2010年代以降、世界的な金融緩和により投資家が運用難に陥る中、イールド(利回り)追求がレバレッジドローンの需要を押し上げ、その結果、欧米などにおいて融資条件の決定で借り手が優位に立つようになり、コベナンツ・ライトの増加を促しました。

一般に伝統的なレバレッジドローンでは、借り手は、いくつかの財務上の基準や検査(財務維持コベナンツ)を満たしていることを継続的に貸し手に対して示していかなければならず、これらに合格できなかった場合、何らかの形で処置(対応)がなされます。

一方で、コベナンツ・ライトでは、借り手は、財務上の数値を守っていることを継続的に示す必要がなく、厳しい制約なしに事業を続けることができ、また配当の支払や買収の実施、債務の拡大といった何らかの特定の行動を取りたい場合にのみ、検査を受けることになっています。

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