湾岸協力会議(GCC)
読み方: | わんがんきょうりょくかいぎ |
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英語: | Gulf Cooperation Council(GCC) |
分類: | 協力機構 |
湾岸協力会議(GCC)は、「湾岸協力理事会」とも呼ばれ、1981年5月に設立された、中東・アラビア湾岸地域における、軍事・経済・文化・情報・社会・司法等の地域協力機構をいいます。
1979年から1980年にかけて起こった、イラン革命、旧ソ連のアフガニスタン侵攻、イラン・イラク戦争などにより、中東・ペルシャ湾岸地域の安全保障への危機感が高まり、加盟国地域における共通規制や経済発展、共通通貨、人的交流などの推進を目的として創設されました。
目次:コンテンツ構成
湾岸協力会議(GCC)の加盟国と組織
湾岸協力会議(GCC)の本部は、サウジアラビアの首都リヤドにあり、現在、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カタール、バーレーン、オマーンの6カ国が加盟(参加)しており、また組織面では、最高理事会(首脳会議)、閣僚理事会(外相会議)、GCC事務局などが設けられています。
※同機構において、首脳会議が最高意思決定機関であるが、人口や経済規模で他国を圧倒するサウジアラビアの影響力が一番強い。
湾岸協力会議(GCC)の特色
湾岸協力会議(GCC)は、他の経済圏と比較して、人口やGDPは小さいですが、言語はアラビア語、宗教はイスラム教と、文化・社会的な同一性が強く、さらに原油や天然ガスの一大産地であり、世界のエネルギー生産において大きなプレゼンスを占めています。
現在、関係国の一つである日本は、原油輸入の9割を中東に依存している一方で、中東への輸出は輸入より格段に少ないため、同地域については大幅な貿易赤字となっています。
湾岸協力会議(GCC)の憲章
湾岸協力会議(GCC)の憲章では、イスラム教に基づく共通点や類似性が加盟国の結束の基礎にあると明記されている点は極めて特徴的です。
公式ホームページの中で、その憲章について解説し、「GCCは、(イスラム教を基礎とした)過去の伝統を引き継ぎ、発展させ、制度化したものであると同時に、一方で湾岸地域における安全保障および経済発展を目指すものである」との説明を加えています。