南米南部共同市場(メルコスール)
読み方: | なんべいなんぶきょうどうしじょう |
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原国名: | MERCOSUR(ス)、MERCOSUL(ポ) |
分類: | 中南米 |
南米南部共同市場は、「メルコスール」とも呼ばれ、アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ・パラグアイの4カ国が自由貿易圏構築を目指し、1991年のアスンシオン条約(1994年末までに域内関税の撤廃を目的としたメルコスールの発足を行うことで合意)により、1995年に関税同盟として発足した南米の共同市場をいいます。
現在、メルコスールの加盟国は、アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ・パラグアイ・ベネズエラ・ボリビアの全6カ国で、また準加盟国は、チリ・コロンビア・エクアドル・ガイアナ・ペルー・スリナムの全6カ国となっています。
なお、「メルコスール(メルコスル)」という名称は、南米各国の公用語であるスペイン語とポルトガル語で「市場(メルカド)」と「南(スール)」を組み合わせた造語とのことです。
目次:コンテンツ構成
南米南部共同市場(メルコスール)の機構
南米南部共同市場(メルコスール)の機構は、現在、以下のようになっています。
・事務国:モンテビデオ(ウルグアイ)
・共同市場理事会(CMC):最高機関
・共同市場グループ(GMC):執行機関
・議会:2006年12月発足、本部はモンテビデオ
・議長国:半年毎に交代
南米南部共同市場(メルコスール)の目的・原則
南米南部共同市場(メルコスール)の目的・原則は、現在、以下のようになっています。
・域内の関税及び非関税障壁の撤廃等による財・サービス・生産要素の自由な流通
・対外共通関税の創設、共通貿易政策の採択、及び地域的・国際的経済・貿易面での立場の協調
・マクロ経済政策の協調、及び対外貿易、農業、工業、財政・金融、外国為替・資本、サービス、税関、交通・通信などのセクター別経済政策の協調
・統合過程強化のための関連分野における法制度の調和
南米南部共同市場(メルコスール)の主なポイント
南米南部共同市場(メルコスール)の主なポイントとして、以下が挙げられます。
・域内関税の原則撤廃(但し、各国毎に保護品目が認められた)
・1995年1月より全品目の約85%にあたる品目につき、対外共通関税率(0~20%)を適用(但し、例外品目が認められた)
・域内貿易において、メルコスール原産(関税ゼロ)とみなされるための現地調達率は原則60%(原産地証明)
・紛争処理手続き(オリーボス議定書発効、常設仲介裁判所設置)
・民主主義条項(メルコスール諸国及びメルコスールと協定を結んだ国において民主主義体制が失われた場合、協定上の権利及び義務が中断)