イングランド銀行(BOE)
読み方: | いんぐらんどぎんこう |
---|---|
英語: | Governor and Company of the Bank of England |
分類: | 英国 |
イングランド銀行(Bank of England)は、「BOE」とも呼ばれ、金融政策や銀行券(英ポンド)の発行などを受け持つ、イギリス(英国)の中央銀行をいいます。
イングランドが独立王国だった時代の1694年に大同盟戦争(プファルツ戦争)の戦費を調達する目的で世界最初の株式組織の銀行として設立されたもので、当初、政府に120万ポンドの貸付けを行う代償として、政府から利子などを受け取るほか、銀行券を発行して各種の銀行業務を行うことになりました。
その昔、イギリス(大英帝国)が世界の覇権を握っていた19世紀には「世界の銀行」と呼ばれ、世界各地の政府や鉱山、工場、プランテーションなどに投融資し、巨額の利益を稼ぎました。
その後、第二次世界大戦後の1946年に国有化され、しばらくは財務省の事実上の下部機関でしたが、1997年に金融政策の決定権を与えられ、政府からの独立性が高まりました(現在、金融政策委員会が政策金利など金融政策の責任を有す)。
ちなみに、本店がシティ・オブ・ロンドンのスレッドニードル通りに所在することから、「スレッドニードル通りの老婦人(The Old Lady of Threadneedle Street)」と呼ばれることもあります。
<イングランド銀行の主な機能>
・物価安定の維持と英国政府の経済政策支援を遂行
・政府の銀行であると共に「最後の貸手」として銀行の銀行
・イングランドとウェールズにおける通貨発行
・外国為替と金準備を管理し、政府の証券(国債)を登録 他
※スコットランドと北アイルランドの通貨発行権は、その地域の銀行が持っているが、イングランド銀行に通貨発行額とほぼ同額の預け入れを義務付けられている。