アジャスター

英語: Adjuster
分類: 職種

アジャスターは、日本損害保険協会に加盟する損害保険会社の保険事故損害調査を行なう者で、協会にアジャスター登録された者をいいます。

自動車の物損事故による損害額や事故の原因・状況などの調査を行う専門家(調査員)で、損害保険協会のアジャスター試験に合格し、所定の研修を受けた場合になることができます。

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アジャスターの分類

アジャスターには、保険事故に関し、損害車両の損害額、事故の原因および損傷部位と事故との技術的因果関係の調査確認ならびにそれらに付随する業務を行う「技術アジャスター」と、特殊車両(建設機械等の特殊な構造を有する自動車、特種な用途に使用する自動車等)に対して同様な業務を行う「特殊車アジャスター」の2種類があります。

また、所属面では、特定の損害保険会社のみの仕事に関わっている損害調査会社(グループ企業)所属の「専属アジャスター」と、複数の損害保険会社等から仕事を請け負っている「乗合アジャスター(独立の事業者)」の2つに分かれます。

アジャスターの資格と試験

技術アジャスターの資格には、見習、初級、3級、2級、1級の5つのランクがあります。現在、これらの中で、1級の試験は実施されていないので、2級が最高ランクとなっています。ちなみに2級取得までには、最短でも6年はかかり、合格率は10%台とかなりの難関となっています。

<2級試験の概要>

・筆記試験:アジャスター規則および関係法令の知識
・筆記試験:自動車工学に関する知識
・筆記試験:自動車の構造および機能に関する知識
・筆記試験:自動車の損害の適正評価に関する知識
・見積試験:乗用車の損害見積知識および能力
・見積試験:貨物車の損害見積知識および能力

アジャスターの業務の流れ(一例)

アジャスターの業務の一般的な流れ(一例)は、以下のようになっています。

1.交通事故に遭った保険加入の顧客から入った事故報告に基づき、一連の仕事がスタート。

2.早速、交通事故に遭った顧客に連絡し、詳しい事故状況を聞いた上で、事故車両の対応などについてアドバイスを行う。

3.自動車修理工場で、事故車両の損害確認を行う。ここでは、工場担当者と修理方法の打合せや損害額の算出、さらに車の損傷状態から事故報告のあった交通事故との整合性の調査を行う。

4.交通事故が発生した現場で、交通規制や道路幅員、見通しなどを確認し、スリップ痕や車の破片など、事故痕跡の有無を調査し、事故原因の推察や過失割合を判断する。

5.交通事故に遭った顧客に調査結果を報告し、解決に向けた打合せを行う。

※アジャスターは、弁護士の補助業務を行なうための「物損調査員」という資格を持っているので、相手方や相手方加入の保険会社の担当者と「過失割合」についての交渉等の業務を行なっている人もいる。

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