リスクプレミアム
英語: | Risk premium |
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分類: | リスク管理 |
リスクプレミアムは、金融商品において、リスクに応じて投資家が期待する上乗せ分の収益をいいます。これは、あるリスク資産の期待収益率から、同じ期間の無リスク資産の期待収益率を差し引いた差であり、簡単に言えば、投資面でリスクを引き受けることによって上乗せされる利益とも言えます。
なお、本用語は、証券投資だけでなく、融資の際の短期プライムレートへの上乗せ金利や、キャッシングやカードローンの高い金利などでも似たような概念として使われています。
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リスクプレミアムの概念
リスクプレミアムは、リスクを取る分だけ要求される「超過リターン」のことであり、具体的には、同じ投資期間内における、リスク資産の期待リターンからリスクフリーレート(無リスク金利)を差し引いた差を指します。
また、投資家がリスクをとっても、その価値があると考える「追加的リターン」のことを示しており、常に一定ではなく、金利情勢や発行体の信用力など様々な要因によって変動します。
リスクプレミアムのリスクフリーレート
現在、リスクプレミアムを考えるにあたって、短期の無リスク資産における利回り(リスクフリーレート)については、日本では「コールレート(無担保コール翌日物金利)」が、また米国では「財務省短期証券(トレジャリービル)金利」が代表的なものとなっています。
リスクプレミアムの特色
リスクの大きい投資ほど高い利回りを要求されることから、リスクプレミアムの大きさは、リスクの大きさに比例することになります。
その理由として、リスクが大きい投資に対して、その分高いリターンが期待できなければ、投資家として敢えてリスクを取ってまで投資する意味がないからです(投資家は同じリターンであれば、通常、リスクの低い方を選択する)。
例えば、普通社債の場合、マーケット(債券市場)において、格付機関によってつけられる格付けにより、リスクプレミアムに大きな差が出て、それを反映した利回りとなっています。