神武景気
読み方: | じんむけいき |
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分類: | 経済 |
神武景気は、日本において、1954年(昭和29年)12月から1957年(昭和32年)6月まで、31カ月間続いた景気拡大期の通称をいいます。
戦後の景気循環で「第3循環の拡張期」にあたり、当時、日本国始まって以来(初代天皇とされる神武天皇が即位した年以来)の好景気ということから「神武景気」と命名されました。
一般に神武景気では、世界景気の好転を背景とした輸出の拡大、物価の安定、金融緩和という好条件による「数量景気」が出現し、その後、「価格景気」に転化しました。
◎経済活動が戦前の水準を超えたことから、1956年版の経済白書で「もはや戦後ではない」という記述がなされた。
◎白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫の家庭電化ブームの端緒を開き、大衆消費社会形成の糸口ともなった。
なお、好調だった神武景気もピークを打ち、輸入急増によって外貨危機が生じ、1957年からの国際商品相場と海上運賃の反落もあって国際収支は一挙に悪化し、1957年後半から1958年半ばにかけて、後退期の「なべ底不況」が訪れました。