多重多額債務(多重債務)
読み方: | たじゅうたがくさいむ |
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分類: | 債権・債務 |
多重多額債務は、「多重債務」とも呼ばれ、複数の金融業者からお金を借りている状態をいいます。これは、既に借りたお金(借金)を返すために、他の金融業者から借り入れを繰り返すことにより、次第に利息の支払いもかさんで、ついには借金が雪だるま式に増え続ける状態を指します。
具体的には、リストラ・失業等による収入減、ギャンブルや浪費、生活苦などがきっかけとなって金融業者を利用し、ついには、高金利の借金で返済が困難になってしまうケースが典型例として挙げられます。
現在、日本全国で返済困難な多重債務状態にある人は数百万人いると言われており、その背景として、かつての消費者信用市場の拡大を通した金融業者による個人の返済能力を超えた過剰貸付行為に大きな原因がありました(現在は、貸金業法の改正により市場は縮小)。一方で、個人側の安易な借り入れ依存の体質も一つの根本原因とされます。
一般に多重債務状態に陥ると、もはや個人での解決は困難となるため、弁護士等を介しての「債務整理」や裁判所による「自己破産手続き」を受けるケースが多いです。