ユーロ市場
読み方: | ゆーろしじょう |
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英語: | Euromarket |
分類: | ユーロ市場 |
ユーロ市場は、「ユーロマーケット」とも呼ばれ、ユーロマネーを対象とした各種取引が行われている、世界中のマーケットの総称をいいます。これは、通貨取引の「ユーロカレンシー市場」、貸借取引の「ユーロクレジット市場」、債券取引の「ユーロ債市場」などから構成されています。
目次:コンテンツ構成
ユーロマネーについて
ユーロマネーとは、「ユーロカレンシー」とも呼ばれ、世界の金融市場において、自国以外の金融機関に預けられている自国通貨や、非居住者によって保有されている自国通貨のことをいいます。
例えば、ドルであれば「ユーロダラー(ユーロドル)」、ユーロであれば「ユーロユーロ」、円であれば「ユーロ円」などと言います。
ユーロ市場の発生について
1950年代の欧州(ヨーロッパ)において、自国以外での金融取引(ドル預金等)が発生したことから、ヨーロッパ(Europe)の接頭辞より、「ユーロ市場(Euromarket)」と呼ばれるようになったそうです。
その歴史は、冷戦時代において、米ソ関係の冷却を背景に、東欧圏の銀行が米国の銀行に預けていたドル預金を欧州の銀行に移したことや、1950年代のポンド危機で英国の銀行がドルで資金調達を行ったことなどが始まりだそうです。
ユーロ市場の活用について
ユーロ市場では、各国の金融市場固有の制約(通貨政策、取引慣行、税制など)に縛られることなく、自由に取引できることから潤沢な資金が流入し、ユーロドルをはじめ、ユーロユーロやユーロ円など様々な通貨が取引され、大型の貸付(ローン)や債券の起債(ユーロ債)などが行われています。
なお、各通貨の金利については、国内市場(母国市場)との金利裁定が働くため、自国の金利体系にほぼ連動した形となります。