ニューヨーク原油（NY原油）

ニューヨーク原油（NY原油）は、「WTI原油」とも呼ばれ、CMEグループのNYMEXで取引されている、WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）の原油先物のことをいいます。

WTIとは、アメリカ合衆国のテキサス州西部とニューメキシコ州南東部で産出する低硫黄の軽質原油で、硫黄分が少ないため、ガソリンや灯油などを多く取り出せるのが特徴となっています。

目次：コンテンツ構成

• ニューヨーク原油（NY原油）の取引
• ニューヨーク原油（NY原油）の位置づけ

ニューヨーク原油（NY原油）の取引

NY原油（WTI原油先物）は、NYMEXで「Light Sweet Crude Oil」として取引され、取引単位は1000バレルで、取引時間はニューヨーク時間の10：00～14：30ですが、電子取引（24時間取引）が導入されているため、実際には時間外取引も活発に行なわれています（1982年に登場）。

また、現物の引渡しを受けることも可能で、取引参加者はNYMEXへ通知することにより、手持ちの先物を現物に交換することが可能になっています（受渡場所は、オクラホマ州のクッシング（Cushing）にある売り手側の施設）。

ニューヨーク原油（NY原油）の位置づけ

世界の原油取引は、消費地ごとに、北米、欧州、アジアといった三大市場が形成されており、それぞれの地域の需給を反映した独自の価格形成がなされています。

その中で、NY原油は、北米の原油価格の指標（マーカー原油）になっていると共に、取引高が大きく流動性が高いこと、また市場参加者が実需や投機を含めて多岐にわたっていることなどから、国際的な原油価格の指標として世界中で常に注目されています。

＜原油の単位であるバレルについて＞

バレル（barrel）は、英語の「たる」を意味する。かつて、石油をシェリー酒の空たるに入れて運んだことから、原油や石油製品の国際単位となった。１バレルは約159リットル。