清算機関

読み方: せいさんきかん
分類: 清算機関

清算機関は、マーケット(市場)で成立した売買について、決済数量確定のための計算など、決済を行うために必要な処理を行う機関をいいます。

市場において、全ての市場参加者の中心に位置するもので、複数の取引に伴う清算を集約することにより、最終的な資金の支払額や受取額を調整し、さらに金融機関が抱えている全体の債権・債務の関係も把握できます。

現在、欧米では、取引のインフラとして市場に定着しており、また日本では、証券会社や銀行、日本取引所グループなどが出資する組織である「日本証券クリアリング機構(JSCC)」があり、取引所取引(現物取引、先物・オプション取引)とOTC取引(国債店頭取引、CDS取引、金利スワップ)の清算業務を行っています。

一般に清算機関は、売買と決済の間に位置し、取引所等で成立した取引について、債務を引受け、ネッティング(差額決済)によって効率的に債務を圧縮した上で、決済機関に対して決済指図を行っています(複数の相手の取引を集約・相殺することで、払い込みに必要な金額を圧縮することができる)。

また、市場で取引相手が破綻した場合でも、予め預けている証拠金を使って清算できるため、個別金融機関の破綻の影響が市場全体に波及する「システミックリスク」を防ぐことができます。

※その昔、商品取引所の清算業務を行っていた「日本商品清算機構(JCCH)」があったが、2020年7月に日本証券クリアリング機構(JSCC)と合併し、JCCHの清算業務はJSCCに引き継がれた。

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