温室効果ガス
読み方: | おんしつこうかがす |
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英語: | Greenhouse Gas(GHG) |
分類: | 環境 |
温室効果ガスは、「地球温暖化ガス」とも呼ばれ、太陽からの熱を地球に封じ込めて、地表を暖める働きがある(地球の気温上昇の原因となる)ガスをいいます。
現在、京都議定書で排出量の削減対象となっていて、環境省で年間排出量などが把握されているものには、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(一酸化二窒素、N2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類があります。
一般に温室効果ガスの中で排出量が最も多いのは「二酸化炭素」ですが、エアコンや冷蔵庫の冷媒に使われる「フッ素系」などは少量でも強力な温暖化作用を持つそうです。
◎産業革命以降、温室効果ガスの大気中の濃度が人間活動により大きく上昇し、昨今では、温室効果が加速されている状況にあり、気温上昇や異常気象など地球規模で深刻な問題を引き起こしている。
◎温室効果ガスにより、地球の平均気温は約15度に保たれているが、仮にこのガスがないとマイナス18度になってしまうとのこと。
二酸化炭素(CO2)について
二酸化炭素(CO2)は、1個の炭素原子に2個の酸素原子が結びついた物質で、「炭酸ガス」とも呼ばれます。
石炭や石油などの化石燃料の他に、木や紙、プラスチックなどの物質を燃やす時にも発生し、18世紀の産業革命以来、化石燃料が大量に消費され、大気中の二酸化炭素が急激に増加しています。
メタン(CH4)について
メタン(CH4)は、1個の炭素原子に4個の水素原子が結びついた物質で、天然ガスの主成分として主に都市ガスなどに使用されています。
有機物が空気の少ない状態で発酵する時に発生しやすく、水田や家畜の腸内発酵(はんすうによるゲップ)、家畜のふん尿などからも発生しており、その温室効果は二酸化炭素の約21倍だそうです。
一酸化二窒素(N2O)について
一酸化二窒素(N2O)は、2個の窒素原子に1個の酸素原子が結びついた物質で、全身麻酔剤としても使用されています。
海洋や土壌から、あるいは窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出され、成層圏で主に太陽紫外線により分解されて消滅し、その温室効果は二酸化炭素の約310倍だそうです。
代替フロン等(HFC、PFC、SF6)について
フロンは、フルオロカーボン(フッ素と炭素の化合物)の総称で、冷蔵庫やエアコンの冷媒、発泡剤などで過去に大量に使用されました。
環境面において、オゾン層破壊の原因であることが分かってから、主なフロンは1997年から生産禁止となりました(代わって登場したのが「代替フロン類」)。その温室効果は、二酸化炭素の数百から数万倍と非常に強力だそうです。