テールリスク

英語: Tail risk
分類: リスクとリターン

テールリスク(Tail risk)は、マーケット(市場)において、ほとんど起こらないはずの想定外の暴騰・暴落が実際に発生するリスクをいいます。

別名で「ブラックスワン・イベント」とも呼ばれ、具体的には、確率的には極めて低いものの、実際に発生すると巨大な損失をもたらすリスク(大幅下落する可能性)を指します。

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テールリスクの概念

テール(Tail)とは、騰落率分布や正規分布などの端(裾野)を意味し、またテールリスク(Tail risk)は、数十年~数百年に一度起こるかどうかの「想定外のリスク(確率的には極めて低いものの、発生すると巨大な損失をもたらすリスク)」のため、債務格付けなどでは考慮対象外とされます。

テールリスク

テールリスクの認識

テールリスクは、事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃があまりにも大きい事象(出来事)であり、一度起きれば、マーケットに壊滅的なダメージを与えることになるため、その可能性は最低限頭に入れておいた方がよいです。

実際のところ、その時々で入手できるデータを使い、コンピュータが描き出す(算出する)確率分布と違い、現実の世界では、全く予想できないことが起こりうるのが経験則としてあります。

テールリスクの具体的要因

過去を振り返った場合、これまでに何度もテールリスクは起こっており、世界のマーケットを揺るがしてきました。

その具体的要因としては、国際情勢に影響を与える政権交代や戦争・紛争、大規模なテロ攻撃、金融システムを揺るがす債務危機や巨額損失事件、ウイルス感染症のパンデミック、人智を超えた地震やハリケーン等の自然災害などが挙げられます。

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