オーバーシュート型コミットメント
英語: | Inflation-overshooting commitment |
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分類: | 日銀 |
オーバーシュート型コミットメントは、日本銀行が生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続することをいいます。
2016年9月の政策委員会・金融政策決定会合において、新たに導入した金融緩和の枠組みである「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の柱の一つで、金融緩和が長期間に渡って続くという安心感を世の中(人々)に植えつけ、その効果の浸透を狙う「時間軸政策」と呼ばれる手法の一種となっています。
一般にCPIが景気の循環的な変動や国際商品市況の変動などで上振れすることがある中、2006年に日銀がCPIの判断を急ぎ過ぎて日本経済がデフレに逆戻りしたという反省に立って、本手法では、一時的にCPIが上振れしても異次元緩和を続けると明言している点が大きな特徴となっています。
※オーバーシュート(overshoot)は「行き過ぎ」、コミットメント(commitment)は「約束」を意味する。