捨印
読み方: | すていん |
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分類: | 名前・印鑑 |
捨印(捨て印)は、契約書や申込書、証書などの重要性の高い書類(文書)を作成する際に、訂正の場合を考えて、前もって欄外に押しておく印影をいいます。
記載の誤りを訂正する際の「訂正印」の押印に代えて、当該文書の欄外に押印されるもので、相手方(押印者)が訂正することを予め承認する意思を表明するものとして扱われます。例えば、個人においては、ローンや不動産、相続などでの複雑な事務手続きの際に「捨印」を求められることが多いです。
◎本来は、微細な誤記や誤字脱字程度の訂正を認める趣旨で押されるものであるが、一方で訂正の範囲や限度は制限されていないので注意が必要。
◎特に委任状に捨印を押すことは、「白紙委任(条件を付けずに全て任せること)」と同義となるので注意が必要。
◎捨印は、文書の有効性には関係なく、また押す義務はなく、できれば「訂正印」で対応した方がいい。
なお、迅速な手続きのために、捨印を押さざる負えないこともあり、その場合は、当該文書を複写(コピー)し、万が一の無断訂正に対して、後々指摘(対抗)できるよう原文を手元に確保するようにしましょう。