流通市場

流通市場（二次市場）は、「セカンダリーマーケット」とも呼ばれ、既に発行されている株式や債券などの有価証券を取引する市場をいいます。これは、「取引所取引」と「店頭取引」の二つがあり、市場参加者の間で、その時々の価格（時価）で有価証券が売買され、投資家にとっては、資産運用を行う上で非常に重要な場となっています。

目次：コンテンツ構成

• 流通市場の概要
• 流通市場と発行市場の関係

流通市場の概要

現在、株式については、証券取引所や私設取引システム（PTS）などに注文が集められ、スムーズに売買が行われています。また、債券（既発債）については、銘柄数が数万以上あり、一部の取引所取引の銘柄を除けば、ほとんどが相対取引（店頭取引）で売買が行われています。

昨今においては、インターネットや情報技術（ＩＴ）の進展により、流通市場の取引の利便性が一昔前と比べて格段に向上しています。

流通市場と発行市場の関係

流通市場が、既発行の株式や債券などの有価証券が投資家の間で転々と流通する市場であるのに対して、新たに発行される株式や債券などの有価証券を投資家が購入する市場を「発行市場（プライマリーマーケット）」と言います。

一般に証券市場は、この二つの市場がうまく機能することで成立し、また値段（価格）が正常に形成され、取引を円滑に行うことができます。具体的には、流通市場で形成された有価証券の価格は、その証券に対する投資家の需給動向を端的に示すため、発行市場で新規に発行する場合、流通市場の価格を基準として発行されることになります。