証券取引所
読み方: | しょうけんとりひきじょ |
---|---|
英語: | Securities exchange、Stock exchange |
分類: | 取引所(種類) |
証券取引所は、株式や債券などの有価証券が集中的に売買(取引)される専門の機関(場所)をいいます。
現在、証券の流通市場の中心をなすもので、多様な証券の需要と供給とを付き合わせ、これにより公正な市場価格を形成させながら売買を促進する上で重要な役割(マーケット機能)を果たしています。
ここでは、証券取引所の概要について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
証券取引所から金融商品取引所へ
証券取引所は、かつては、証券取引法に基づき、有価証券の売買取引を行うのに必要な市場を開設することを目的として設立された機関を指しました。
21世紀に入り、世界的な取引所再編の中、2007年9月に施行された金融商品取引法により、証券取引所と金融先物取引所の規定が統合され、証券取引所の法律上の名称は「金融商品取引所」に変更されました。その際に名称(商号)に「取引所」という文字を含めればよいとされたので、各証券取引所においては、従来どおりの名称が現在も使用されています。
証券取引所における取引
証券取引所における取引は、マーケット(運営市場)において、大量の売買注文を公正かつ円滑に執行するため、取引時間、取引単位、値段の指定方法、決済方法などに関して詳細な規定が設けられています。
◎日々の取引にあたっては、取引参加者と呼ばれる一定の資格を持った証券会社等の金融商品取引業者や登録金融機関を通じて売買が行われる仕組みになっている。
◎売買は、基本的に競争売買(価格優先の原則、時間優先の原則)によって行われている。
◎売買の対象となる株式等については、株式数や株主数、純資産などについて一定の基準(上場基準)を満たした会社の株式等に限られている。
◎上場基準を満たして取引が認められた会社(上場企業)に対しては、財務内容等の公開を義務付けるほか、投資家に対して必要な情報をタイムリーに開示することを求めている。
日本(国内)の証券取引所
日本の証券取引所は、1967年から2000年までは、東京、大阪、名古屋、京都、広島、福岡、新潟、札幌に8取引所がありましたが、2000年以降、再編が始まり、広島証券取引所、新潟証券取引所、京都証券取引所が閉所しました。
そして、今日では、株式会社の日本取引所グループ(東京証券取引所)と名古屋証券取引所、証券会員制法人の札幌証券取引所と福岡証券取引所の4取引所に集約されています。
株式会社の証券取引所
・東京証券取引所(東証)
・名古屋証券取引所(名証)
※日本取引所グループの大阪取引所(旧・大阪証券取引所)は、現在、デリバティブ取引所となっている。
証券会員制法人の証券取引所
外国(海外)の証券取引所
証券取引所の歴史は、1613年に設立されたオランダのアムステルダム証券取引所によって幕を開け、21世紀の今日では、世界各地にあり、以下は市況ニュースなどでも報道される主要な取引所です。
北米・中南米の取引所
・ニューヨーク証券取引所(NYSE)-米国
・ナスダック(NASDAQ)-米国
・トロント証券取引所(TSX)-カナダ
・サンパウロ証券・商品・先物取引所-ブラジル
ヨーロッパの取引所
・ユーロネクスト(Euronext)-欧州
・ロンドン証券取引所(LSE)-英国
・フランクフルト証券取引所(FWB)-ドイツ
アジア・オセアニアの取引所
・上海証券取引所(SSE)-中国
・深セン証券取引所(SZSE)-中国
・香港取引所(HKEx)-香港
・韓国取引所(KRX)-韓国
・シンガポール取引所(SGX)-シンガポール
・オーストラリア証券取引所(ASX)-豪
・ボンベイ証券取引所(BSE)-インド