政府紙幣
読み方: | せいふしへい |
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分類: | 貨幣 |
政府紙幣は、中央銀行が発行する銀行券(紙幣)とは別に、政府が直接発行する紙幣をいいます。
政府が法貨と規定して独自に発行するもので、通常、補助貨幣の不足を補ったり、財源確保のために発行しますが、一方で銀行券とは異なり、自動的に回収されないため、インフレーションに結びつきやすいと言われています。また、巨額の政府紙幣が供給されると、通貨の信用が低下する可能性も指摘されています。
現在、政府紙幣の発行は、世界において、香港やシンガポールなどごく少数の国・地域に限られており、また過去には、南北戦争下のアメリカで発行された「大陸紙幣(Continental)」が有名ですが、価値が暴落して信用のない通貨の代名詞となりました。
ちなみに、日本においては、江戸時代に地方の諸侯が領内での流通に限定した「藩札」を発行しましたが、これも地方政権の発行する一種の政府紙幣と言えるものでした。