時価総額
読み方: | じかそうがく |
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英語: | Market Capitalization |
分類: | 指標 |
時価総額は、マーケット(市場)で値段が付くものに対して、市場価値を金額で表したものをいいます。
英語の"Market Capitalization"から「マーケットキャップ」とも呼ばれ、株式や債券、投資信託、REIT、暗号資産などの個別銘柄の市場価値のほか、株式市場や債券市場、REIT市場などの市場全体の規模を見る場合にも利用され、その算出式は対象によって異なります。
ここでは、時価総額の概要について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
企業の時価総額
企業の時価総額は、ある企業の市場価値を金額で表したもので、上場企業の場合、株価に発行済株式数を掛けて算出されます。
上場企業の時価総額=株価×発行済株式数
一般に上場企業において、時価総額が大きいということは、業績や規模だけではなく、利益を生み出す力や将来の成長性に対する期待も大きいことを意味します。また、株式市場が評価した企業の値段(価格)であることから、企業買収における買収総額の目安としても着目されます。
なお、株式交換で企業買収を行う場合、自社の時価総額が大きいと有利に買収ができますが、逆に自社の時価総額が小さいと買収の対象になりやすくなります。
株式市場の時価総額
株式市場の「時価総額」と言った場合、全世界や国別、市場別、取引所別などがあり、その市場の規模(大きさ)や取引所の規模を計る目安となっています。
日本においては、東証1部や東証2部、マザーズ、JASDAQなど各市場の全銘柄の時価総額の合計額や、東京証券取引所に上場する全企業の時価総額の合計額などが算出されています。
※東証株価指数(TOPIX)を算出する際に使われる時価総額は、上場株式数のうち大株主などの安定株主の保有株数を除いた「浮動株数(=上場株式数×浮動株比率)」を基に計算している。
ちなみに、投資の主要マーケットである債券市場と株式市場を比べた場合、現在、世界全体で債券市場の方が株式市場より時価総額が大きく、また国別の株式市場では、米国市場が世界最大の時価総額となっています。
投資信託の時価総額
投資信託の「時価総額」と言った場合、ファンドの「純資産総額」を指し、具体的には、信託財産に組み入れられている有価証券等の時価に、利息や配当などを加えた資産総額から運用費等の負債総額を差し引いた正味財産のことをいいます。
投資信託の時価総額=ファンドの純資産総額
REITの時価総額
REIT(不動産投資信託)の時価総額は、ある不動産投資法人の市場価値を表したもので、投資口価格に発行済投資口数を掛けて算出されます。また、REIT市場は、世界各地にあることから、国別の市場規模(時価総額)も算出されています(日本の場合は、J-REITの時価総額)。
REITの時価総額=投資口価格×発行済投資口数