東証株価指数(TOPIX)
読み方: | とうしょうかぶかしすう(とぴっくす) |
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英語: | Tokyo Stock Price Index(TOPIX) |
分類: | 株価指数(日本) |
東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所のプライム市場等に上場する多くの日本企業(内国普通株式)を対象とした、浮動株ベースの時価総額加重型で算出される株価指数をいいます。
日本の株式市場を広範に網羅すると共に、投資対象としての機能性を有するマーケット・ベンチマークで、1968年1月4日(基準日)の時価総額(8兆6,020億5,695万1,154円)を100ポイントとした場合に、現在の時価総額がどの程度かを表し、1969年7月1日から算出されています。
ここでは、日本の代表的な株価指数である「東証株価指数(TOPIX)」について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
- 東証株価指数(TOPIX)の位置づけ
- 東証株価指数(TOPIX)の算出方法
- 東証株価指数(TOPIX)の連動ETF
- 東証株価指数(TOPIX)のデリバティブ
- TOPIXのテーマ・ストラテジー指数
- TOPIXの関連指数シリーズ
東証株価指数(TOPIX)の位置づけ
東証株価指数(TOPIX)は、日経平均株価と並び、日本株の重要なインデックスとなっており、両者の主な違いは、TOPIXが東証プライム等に上場する2000銘柄超の銘柄を対象とした「時価総額加重型」なのに対して、日経平均は東証プライムに上場する銘柄から選定された225銘柄を対象とした「株価平均型」となっています。
一般にニュースや市況概況、世間一般などでは、日経平均の方が常に注目されていますが、一方で日本株のベンチマーク(運用成績の評価尺度)としては、TOPIXの方がよく利用されています。
東証株価指数(TOPIX)の算出方法
現在、東証株価指数(TOPIX)など、東京証券取引所が算出・公表している株価指数は、「時価総額加重型」と呼ばれる方法により計算されています。
時価総額加重型とは、ある過去の一定時点(基準日)の時価総額と比較して、算出時点の時価総額がどの程度増えたか減ったかを表しています。また、公募増資で株数が増えたり、新規株式公開で新たに企業が加わったりするなど、市況の変動以外の要因で時価総額が変化する場合は、基準時の時価総額を一定のルールで修正して連続性を保つようにしています。
指数={比較時時価総額(円)/基準時時価総額(円)}×100
<TOPIXの構成銘柄(新市場区分施行後)>
◎施行前の構成銘柄は、選択市場にかかわらず継続採用されるが、流通株式時価総額100億円未満の銘柄については段階的にウェイトを低減。
◎構成銘柄の見直しにおける過程は、パッシブ連動資産や市場への影響を考慮し、2022年10月から2025年1月にかけて段階的に移行。
◎プライム市場へ新規上場または市場区分変更した場合や、TOPIX構成銘柄を旧会社とするテクニカル上場の場合は、TOPIXに追加。
東証株価指数(TOPIX)の連動ETF
東証株価指数(TOPIX)に連動するETF(上場投資信託)は、日本取引所グループの東京証券取引所に上場されており、現在、以下の9本があります。また、TOPIXに関連する指数のETFも数多く上場されています。
・ダイワ上場投信-トピックス(1305)
・NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(1306)
・上場インデックスファンドTOPIX(1308)
・MAXIS トピックス上場投信(1348)
・DIAM ETF トピックス(1473)
・iシェアーズ TOPIX ETF(1475)
・NZAM 上場投信TOPIX(2524)
・SMDAM トピックス上場投信(2557)
・iFreeETF TOPIX-年4回決算型(2625)
東証株価指数(TOPIX)のデリバティブ
東証株価指数(TOPIX)を対象としたデリバティブ(株価指数先物取引、株価指数オプション取引)は、日本取引所グループの大阪取引所に上場されており、現在、以下の3つがあります。
・TOPIX先物
・ミニTOPIX先物
・TOPIXオプション
TOPIXのテーマ・ストラテジー指数
TOPIXのテーマ・ストラテジー指数には、レバレッジ指数、インバース指数、配当フォーカス指数、金融銘柄除外指数、為替ヘッジ指数などがあります。
TOPIXレバレッジ指数
TOPIXレバレッジ指数は、対象となるTOPIXの前日比変動率に対して、一定の正の倍数を乗じた変動率となるように計算する指数です。
TOPIXインバース指数
TOPIXインバース指数は、対象となるTOPIXの前日比変動率に対して、負の倍数を乗じた変動率となるように計算する指数です。
東証配当フォーカス100指数
東証配当フォーカス100指数は、TOPIX1000および東証REIT指数の構成銘柄のうち、時価総額および予想配当利回りに着目して選定された100銘柄を対象とする指数です。
TOPIX Ex-financials
TOPIX Ex-financialsは、TOPIXから東証33業種分類の「銀行業」「証券、商品先物取引業」「保険業」「その他金融業」の銘柄を除いた29業種で構成される指数です。
為替ヘッジ指数シリーズ
為替ヘッジ指数シリーズは、為替リスクをヘッジした場合の原指数のリターンを示す指数です。
TOPIXの関連指数シリーズ
TOPIXの関連指数シリーズには、ニューインデックスシリーズや17シリーズ、スタイルインデックスシリーズなどがあります。
TOPIX ニューインデックスシリーズ
TOPIX ニューインデックスシリーズは、TOPIXの算出対象(内国普通株式)を、時価総額と流動性(売買代金)から区分した指数で、現在、TOPIX Core30、TOPIX Large 70、TOPIX 100、TOPIX Mid400、TOPIX 500、TOPIX 1000、TOPIX Small 、TOPIX Small500の8指数があります。
TOPIX-17 シリーズ
TOPIX-17 シリーズは、TOPIXの算出対象を、日本株の分類として伝統的に利用されてきた33業種分類を投資利便性から考慮し、17業種に再編した指数です。
TOPIXスタイルインデックスシリーズ
TOPIXスタイルインデックスシリーズは、TOPIX等の構成銘柄を、連結PBR(株価純資産倍率)などの指標を用いて、銘柄群を"バリュー"または"グロース"といったスタイル別に区分した指数で、現在、TOPIXバリュー、TOPIXグロース、TOPIX 500バリュー、TOPIX 500グロース、TOPIX Smallバリュー、TOPIX Smallグロースの6指数があります。