フリーキャッシュフロー(FCF)
英語: | Free cash flow(FCF) |
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分類: | 財務分析 |
フリーキャッシュフロー(FCF)は、「純現金収支」とも呼ばれ、営業活動による現金収支(営業CF)と投資活動による現金収支(投資CF)を足したものをいいます。
FCF=営業CF+投資CF
事業の儲けで得た現金(プラス)と、設備投資やM&Aなどに充てる現金(マイナス)の合計であり、企業が自由に使える現金をどれだけ生み出したかを示す指標となっています。
目次:コンテンツ構成
フリーキャッシュフローの算式
フリーキャッシュフローは、実務においては、以下の算式が使われることが多いです。
フリーキャッシュフロー
=税引後営業利益+減価償却費-設備投資-運転資本の増加額
フリーキャッシュフローの認識
フリーキャッシュフロー(FCF)は、キャッシュフロー計算書(C/F)に記載され、通常、黒字が大きいほど、企業の経営状態が良好と言えるのに対して、赤字の場合は、その理由の見極めが必要となります。
◎FCFが赤字の場合、本業の不振なのか、成長投資なのかによって、その企業の将来性が大きく異なる。
◎FCFが赤字の場合、将来的に営業CFの黒字を増やせる見込みがあればよいが、そうでない場合は、投資CFの赤字を減らすために、設備投資縮小や資産売却などのリストラを行う必要がある。
フリーキャッシュフローの財務分析
フリーキャッシュフロー(FCF)は、財務分析において、企業評価の有力な指標の一つです。
◎FCFの金額が増加した場合、株主への配当金や自社株買いを増やしたり、設備投資や企業買収などの成長戦略に活用したりすることができ、企業価値の上昇につながる。
◎FCFの現在価値と遊休資産(稼働休止資産)の時価評価額の合計から借入債務を控除した価額が、株主にとっての「企業価値」となる。企業買収などで、企業価値の算定の際には、過去の実績よりも将来の見通しの方が大切である。