フローティング・レート債

フローティング・レート債は、「変動利付債」とも呼ばれ、利払いの際の利率がマーケット動向（金利動向）によって変わる債券をいいます。これは、償還期日までの金利を予め一定利率に定めずに、利払日前の金利水準を元に利率が決められる利付債を指します。

目次：コンテンツ構成

• 固定利付債とフローティング・レート債の違い
• フローティング・レート債の発行について
• フローティング・レート債の購入について

固定利付債とフローティング・レート債の違い

固定利付債では、途中で金融情勢がどんなに変動しても、発行時点で決められた利率が償還期日まで変わらないのに対して、フローティング・レート債では、利率がその時々の景気や物価などを反映した市場実勢金利にスライドして見直されていきます（利率は、利払日前の金利水準を元に決定）。

フローティング・レート債の発行について

現在、フローティング・レート債は、海外（外国）では、ユーロ市場で多く発行されています。一方、日本では、2000年6月から公募形式で期間15年の「変動利付国債」が、2003年3月から期間10年の「個人向け国債」が発行されており、これらの利率は半年毎に見直され、直前に発行された10年利付国債の利回り等を参考に、次回の利率が決定されています。

フローティング・レート債の購入について

フローティング・レート債の投資（購入）にあたっては、将来の金利動向の見方（金利が上がるかどうか）が大きなポイントになります。

具体的には、金利が上がった場合、固定利付債では、その時々の市場実勢金利に合った利率を享受することができないのに対して、フローティング・レート債では、金利上昇局面で金利が見直されるため、利率が上がっていくというメリットがあります。