個人向け国債
個人向け国債は、変動10年、固定5年、固定3年からなる、原則として、個人だけが購入・保有できる国債をいいます。
国債の大量発行が続く中、国債を円滑かつ確実に発行していくために、日本国政府が個人の国債保有を促進するために導入したもので、現在、額面金額1万円から1万円単位で購入でき、国が額面金額(元本)と利子の支払いを保証し、また満期時に元本を受け取ることができます。
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個人向け国債の種類
現在、個人向け国債には、導入当初の2003年3月より発行している「個人向け国債 変動10年」、2006年1月より発行している「個人向け国債 固定5年」、2010年6月より発行している「個人向け国債 固定3年」の3種類があります。
毎月募集(年12回発行)し、募集期間については、15~20営業日程度(約3~4週間)で、また証券会社や銀行などの金融機関で購入することができ、長期の安定した資産運用の一つの選択肢になります。
個人向け国債の口座と取引
個人向け国債を含めて、初めて「国債」を購入する場合、国債を購入しようとする証券会社や銀行などの金融機関に「国債の口座」を開設する必要があり、口座開設後に国債の取引・保有ができます。
◎国債の口座を開設する際には、運転免許証・マイナンバーカード等の本人確認書類や印鑑などが必要になり、また国債を購入する際には、毎月の募集期間内に申込みが必要になる。
◎個人向け国債は、国債証券が発行されないペーパーレスの「振替債」のため、金融機関に開設する「国債の口座」に取引を記録することによって管理されることになる。
個人向け国債 変動10年の概要
正式名称を「個人向け利付国庫債券(変動・10年)」と言い、市場の実勢金利に応じて、半年毎に適用利率(クーポン)が変わる国債です。これは、毎回受け取る利子の金額に増減が生じ、将来の金利上昇に期待して、長い目で運用したい場合に適しています。
取扱機関 | 証券会社、銀行、郵便局など |
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リターン | インカムゲイン(クーポン) |
リスク | 満期まで保有すればリスクなし |
関連マーケット | 長期金融市場(債券市場) |
償還期限 | 10年 |
償還金額 | 額面金額100円につき100円 |
最低額面金額 | 1万円 |
金利種類 | 変動金利:年2回(半年毎に)利払い |
金利水準 | 各利払期における適用利率(年率)は、基準金利に0.66を掛けた値。また、適用利率の下限は0.05% |
中途換金 | 第2期利子支払日(発行から1年経過)後であれば、いつでも中途換金可能 |
保護制度 | 国が元利保証 |
個人向け国債 固定5年の概要
正式名称を「個人向け利付国庫債券(固定・5年)」と言い、満期までの5年間、発行時に設定された利率(クーポン)が変わらない国債です。これは、5年間、同じ額の利子を年2回受け取れるため、最終的な収益を見込んで確実に運用したい場合に適しています。
取扱機関 | 証券会社、銀行、郵便局など |
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リターン | インカムゲイン(クーポン) |
リスク | 満期まで保有すればリスクなし |
関連マーケット | 長期金融市場(債券市場) |
償還期限 | 5年 |
償還金額 | 額面金額100円につき100円 |
最低額面金額 | 1万円 |
金利種類 | 固定金利:年2回(半年毎に)利払い |
金利水準 | 利率(年率)は、基準金利から0.05%を差し引いた値。また、利率の下限は0.05% |
中途換金 | 第4期利子支払日(発行から2年経過)後であれば、いつでも中途換金可能 |
保護制度 | 国が元利保証 |
個人向け国債 固定3年の概要
正式名称を「個人向け利付国庫債券(固定・3年)」と言い、満期までの3年間、発行時に設定された利率(クーポン)が変わらない国債です。これは、3年間、同じ額の利子を年2回受け取れるため、最終的な収益を見込んで確実に運用したい場合に適しています。
取扱機関 | 証券会社、銀行、郵便局など |
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リターン | インカムゲイン(クーポン) |
リスク | 満期まで保有すればリスクなし |
関連マーケット | 長期金融市場(債券市場) |
償還期限 | 3年 |
償還金額 | 額面金額100円につき100円 |
最低額面金額 | 1万円 |
金利種類 | 固定金利:年2回(半年毎に)利払い |
金利水準 | 利率(年率)は、基準金利から0.03%を差し引いた値。また、利率の下限は0.05% |
中途換金 | 第2期利子支払日(発行から1年経過)後であれば、いつでも中途換金可能 |
保護制度 | 国が元利保証 |