金（Gold）

金は、英語で「Gold（ゴールド）」と言い、元素記号は「Au」、ISO通貨コードは「XAU」で表される貴金属の一種です。

金属の中では展性・延性・導電性に優れ、その比重は19.3で、金属の代表とも言える「鉄」の約2.5倍の重さを持ちます。また、硝酸と塩酸を混ぜた特殊な酸である「王水」を除いては溶けない性質を持ち、その黄金の美しい輝きは何百年も何千年も決して失われることはありません。

目次：コンテンツ構成

• 金（Gold）の希少性と価値
• 金（Gold）の取引市場と価格表示
• 金（Gold）の貴金属としての純度
• 金（Gold）の宝飾品としての形態
• 金（Gold）の宝飾品としての特色
• 金（Gold）の基本事項

金（Gold）の希少性と価値

地球上で人類が始めて「金（Gold）」を手にしたのは、今から約6000年前と言われており、以来、これまでに採掘された金の世界的な総量（地上在庫）は約15万トン（オリンピック公式プール約3杯分相当）で、また今後採掘が可能な地下埋蔵量は約8万トンと予想されています。

このように、金（Gold）は、世界的に希少性の高い資源であると共に、その美しい輝きから、「国境を越える通貨」や「永遠不滅の資産」などと言われています。

一般に金（Gold）は、大きく分けて、「通貨的価値」と「希少的価値」の２つの資産としての価値があります。前者の通貨的価値については、その時々の経済・金融情勢などを反映して上下するのに対して、後者の稀少的価値については、時代や地域を超えて、その需要は年々高まる傾向にあります。

｜通貨的価値

・世界中で共通した価値基準（世界各国で流通）
・金そのものが価値を持つ（無国籍通貨）

｜希少的価値（商品的価値）

・貴金属の一つ（存在面の希少性）
・永遠の輝きや美しさ（普遍性が大きな魅力）
・世界中で取引される国際商品の代表格

金（Gold）の取引市場と価格表示

金（Gold）は、世界的に共通する価値観を持つ国際商品として日々活発に取引されており、現在、取引の中心となるのが世界の四大金市場（香港・チューリッヒ・ロンドン・ニューヨーク）で、金価格の指標的立場の市場として、その地位を確立しています。

また、価格表示については、国内価格では「円建てで１グラム当り」の価格となっていますが、国際価格では「ドル建てで１トロイオンス当り」の価格となっています。

金（Gold）の貴金属としての純度

金（Gold）は、その純度によって、全体に占める金の含有率が表されています。通常、24分率で表され、純金はK24で、以降、その含有率が低いほど数値が小さくなっていきます。

・K24：99.9％－純金
・K22：91.7％
・K21.6：90.0％
・K20：83.5％
・K18：75.0％－18金（宝飾品など）
・K14：58.5％－14金（宝飾品など）
・K12：50.0％
・K10：41.7％
・K9：37.5％

金（Gold）の宝飾品としての形態

金（Gold）は、本来、やわらかい物質であるため、純度100％（99.9％）では「宝飾品（ジュエリー）」として使うことができません。そのため、ほとんどの場合、別の金属との合金によってジュエリーが作られ、その際の金の純度は18Kや14Kが一般的です。

また、金は、混合する金属の種類や配合率によって色が大きく変わり、代表的なものとしては以下の３つがあります。

｜イエローゴールド

18Kの場合、金75％、銀15％、銅10％が一般的で、イメージ的に認知されている金色に近い。

｜ピンクゴールド

18Kの場合、金75％、銀10％、銅15％が一般的で、ややピンク色を帯びた金色である。

｜ホワイトゴールド

18Kの場合、金75％、銀15％、ニッケルまたはパラジウム10％が一般的で、黄色と白の中間色に近い金色である。国産は、ほとんどがパラジウム割で、プラチナの代用品として宝飾品によく用いられている。

金（Gold）の宝飾品としての特色

金（Gold）は、宝飾品（ジュエリー）としても広く流通しており、以下のような特色があります。

・デザイン料が金額のかなりの部分を占める
・家族間の伝承的価値がある（親から子へと）
・精神的な充足感がある（付けることや持つことが楽しい）
・種類はいろいろ（指輪、ネックレス、ブレスレット、コイン他）
・ジュエリーの品位は金の含有率で決まる
・ジュエリーは金の含有量をもとに買いとってもらえる
・ジュエリーは別のものに加工することができる

金（Gold）の基本事項

金（Gold）は、世界で普遍の価値を持ち、実物資産で運用（保有）したい場合に活用できます。