カバードワラント

カバードワラント(CW:Covered Warrant)は、一定期間内に予め定められた価格で売買する権利である、「買う権利(コール)」や「売る権利(プット)」のオプションを証券化して自由に流通できるようにした有価証券をいいます。

現在、日本においては、取引所で取引する「上場カバードワラント」はなく、カイカ証券と相対で取引する「店頭カバードワラント」のみとなっています。

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カバードワラントのタイプ

カバードワラントは、株価指数や国内株式、外国株式、外国為替、商品、暗号資産などの対象原資産(投資対象)について、一定の期日(権利行使日)に、予め決められた価格(権利行使価格)と決済価格(最終参照価格)との間の差金を受け取ることができる権利を証券化した有価証券で、「コール型」と「プット型」の2つのタイプがあります。

・コール型:原資産の値上りにより利益を得るタイプ
・プット型:原資産の値下りにより利益を得るタイプ

カバードワラントの主なポイント

カバードワラントは、通常の株式投資や外貨投資などとは異なり、少ない資金で大きな取引や代替的な取引ができるため、資産運用の一つの選択肢になり、主なポイントとして以下が挙げられます。

・取引には、外国証券取引口座の開設が必要
・安く買って高く売ることにより利益を狙う
・値動きは原資産の値動きより大きく、ハイリスク・ハイリターン
・少ない資金で大きな収益の可能性があり、資金効率が高い
・取引する場合、対象となる銘柄や満期日、行使価格などをチェックする
・プット型は、実物資産のヘッジにも使える
・損失は、最大でも投資元本の範囲内に限定される※

※通常のオプション取引とは異なり、「プット型(オプションの売り)」による無限大の損失リスクを発行者が専属的に引き受けるため、購入者(投資家)の最大損失額は最初の投資金額に限定される。

店頭カバードワラントの基本事項

現在、店頭カバードワラントは、日本で唯一、カイカ証券(旧・eワラント証券)が提供しています。

提供会社 カイカ証券
商品名 eワラント
リターン キャピタルゲイン(売却益、償還差益)
リスク 価格変動リスク、信用リスク 他
換金性 いつでも時価で売却可能(取引時間が長い)
税金 申告分離課税(雑所得)

店頭CW(eワラント)の種類

現在、eワラントには、大きく分けて、コール型eワラント/プット型eワラント、ニアピン、トラッカー、レバレッジトラッカー、スプレッドの5種類があります。その仕組みは少し複雑ですが、商品内容をよく理解すると、多様な取引ができて結構便利です。

コール型eワラント/プット型eワラント

コール型eワラント/プット型eワラントは、対象原資産の価格が短期で大きく動いた際に用いれば大きな利益を狙える、カバードワラントを代表する商品です。その対象原資産には、株価指数、国内株式・ETF、外国株式、外国為替、商品、暗号資産まで幅広く、国内からは投資しにくい対象も含まれています。

ニアピン

ニアピンは、「満期日の日経平均や米ドル相場が設定されたピン価格に近ければ近いほどいい」という、相場を予想して投資する考え方を取り入れた商品です。これは、相場を予想するだけで、また相場に動きがなくてもチャンスがあります。

トラッカー

トラッカーは、中長期的に対象原資産と似たような値動きをするように設計された商品です。これは、時間的価値の減少がないので、通常のeワラントと比べて中長期での投資に適しています。

レバレッジトラッカー

レバレッジトラッカーは、対象原資産にレバレッジ投資ができるトラッカーです。これには、一定のワラント数当たりの買取価格(投資家の売却価格)が対象原資産の価格の変動幅の「プラス5倍」にほぼ連動するタイプのものと、「マイナス3倍」にほぼ連動するタイプのものがあります。

スプレッド

スプレッドには、コールスプレッド型とプットスプレッド型の二つがあり、コールスプレッド型(プットスプレッド型)は、満期日の対象原資産価格が権利行使価格以上(権利行使価格以下)であれば1ワラントあたり10円を受け取ることができる商品です。

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