パラジウム
パラジウム(Palladium)は、金(Gold)や白金(Platinum)と同じ貴金属で、その単体は柔らかい銀白色の耐食性に優れた白金族元素の一つです。
元素記号が「Pd」、ISO通貨コードが「XPD」で、1803年にイギリスの化学者・物理学者のウイリアム・ウォラストン(1766-1828)によって発見され、その名称は、当時発見されて話題となっていた「小惑星パラス(Pallas)」に由来します。
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パラジウムの特色
パラジウム(Palladium)は、水素を取り込む能力に優れており、自己の体積の935倍もの水素を吸蔵することができるため、水素化の触媒や水素精製に利用されています。
また、白金系金属の中では、融点が1,554度と最も低いことから加工性に優れ、さらに他金属との合金も容易であり、現在、自動車用触媒、電子・電気材料用、宝飾用合金、歯科用合金などでも広く利用されています。
パラジウムの基本事項
パラジウム(Palladium)の基本事項として、その産出や価格、投資は、以下のようになっています。
パラジウムの産出
パラジウムは、その希少性からレアメタル(希少金属)にも数えられ、主にロシア、南アフリカ、北米で生産されますが、その中でも、ロシアと南アフリカで世界供給の約8割を占めています。
パラジウムの価格
パラジウムの価格は、需要国である先進国等の景気動向を主要な要因として変動します。また、同じ貴金属であるゴールドやプラチナの価格とも連動性が高いとされます。
パラジウムの投資
パラジウムを対象とした投資(資産運用)には、パラジウムETFやパラジウム地金、商品先物取引、CFD取引などがあり、この中で東京証券取引所に上場されているETFの「パラジウム上場信託」が一番身近なものとなっています。