他社株転換条項付債券(EB)
読み方: | たしゃかぶてんかんじょうこうつきさいけん |
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英語: | Exchangeable Bond(EB) |
分類: | 仕組債 |
他社株転換条項付債券(EB)は、「他社株転換可能債」や「他社株交換社債」とも呼ばれ、予め決められた企業(銘柄)の株価動向で償還方法が変わることに特徴がある債券をいいます。
デリバティブ(金融派生商品)を活用した仕組み債の一種で、通常の債券が現金で必ず償還されるのに対して、対象となる銘柄の株価が一定の水準を下回った場合、現金ではなく、株式で償還されます。また、株式での償還の場合、受け取る株式数が予め決まっているため、償還時に元本割れとなるリスクもあります。
一般に他社株転換条項付債券は、株価次第では株式で償還されるリスクがある一方で、クーポン(利率)が非常に高いのが特色(魅力)となっています。また、価格変動の大きな銘柄に連動する債券ほど株式で償還されるリスクが大きく、利率はより高くなる傾向があります。
なお、実際の投資にあたっては、流動性がほとんどなく、原則として中途解約ができない点や、株価動向によっては、満期前に償還を迎える条項など細かい付帯条件にも注意が必要です。
<他社株転換条項付債券の主なポイント>
・デリバティブの仕組みを活用し、リスクのある分、利率も高い
・決められた銘柄の株価動向によって、償還方法が変わる
・ノックイン条項やノックアウト条項などが付されているのが一般的
・発行は主にユーロ市場で行われ、発行体は海外の高格付けの金融機関
・一つの株式(銘柄)ではなく、複数の銘柄を対象とし、その内の一つでも一定の株価水準を下回った場合に株式で償還されるというものもある