金利スワップレート
読み方: | きんりすわっぷれーと |
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分類: | スワップ |
金利スワップレートは、マーケットで取引されているプレーン・バニラ・スワップ(金利スワップ)の固定金利水準をいいます。これは、日本の円金利においては、「TONA」や「TORF」、「TIBOR」など代表的な変動金利と交換対象になる固定金利を指し、また市場金利(長期金利)の一つの基準となっています。
なお、プレーン・バニラ・スワップとは、同一通貨の固定金利と変動金利との交換を行う「スワップ取引(金利スワップ)」をいい、銀行等の金融機関は、本取引を通じて固定金利を調達しています。
目次:コンテンツ構成
金利スワップレートの位置づけ
金利スワップレートは、マーケットで取引される「金利スワップの水準」を示すだけでなく、金融機関の「固定金利による資金調達レートの水準」を示しており、現在、ローンや債券、デリバティブなどの金融の世界では、極めて重要かつ広く参照されている金利となっています。
◎金融機関が固定金利をマーケットから調達する際の金利。
◎長期貸出の基準金利として利用されることが多く、この金利に一定のスプレッドを加え、値決め(フィクシング)されることが多い。
◎デリバティブ(金融派生商品)の価格は、短期金利(RFR)と長期金利のスワップレートで構成される「金利体系」に基づき算出される。
円金利のスワップレート
長年、円金利のスワップレートは、日本経済新聞社グループの金融情報サービス会社であるQUICKが算出し、対LIBORと対TIBORにおいて、「東京円金利スワップレート平均値」という名称で、マーケットに提供されてきましたが、2021年12月30日をもって終了しました。
現在、マーケットにおいては、東京銀行間取引市場のTIBORのスワップレートは継続して公表されていますが、ロンドン銀行間取引市場のLIBORのスワップレートは2021年12月30日をもって公表を終了しました。これに伴い、LIBORに代わる代表的なスワップレートとして、TONAスワップのスワップレートが使われるようになっています。
◎TONAスワップとは、一定期間の固定金利とTONA複利(後決め)の利息を交換する金利スワップで、現在、様々な取引があり、1-40年の期間で指標として利用できる。
◎円金利のスワップレートは、TONAやTORF、TIBORを対象としたものがあり、用途により見るものが異なるが、日本証券クリアリング機構の「金利スワップ取引に関する清算値段(日次)」は一つの参考になる(複数のレートが毎営業日に掲載)。
※TONA:日本銀行が公表する無担保コールオーバーナイト(O/N)物レート
※TORF:QUICKベンチマークスが公表する東京ターム物リスク・フリー・レート