Tier1
読み方: | ティアーワン |
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英語: | Tier 1 |
分類: | 金融規制 |
Tier1は、バーゼル1とバーゼル2において、銀行の自己資本比率規制で使われた概念をいいます。
「Tier2」と共に、バーゼル銀行監督委員会が定めた自己資本比率の分子である自己資本の項目の一つで、バーゼル1とバーゼル2とでは、定義が異なっています。また、バーゼル3では、「Tier1」が変更・分割されて、「普通株式等Tier1」と「その他Tier1」が導入されています。
なお、「Tier」には、段階や層といった意味があり、また「Tier1」と「Tier2」とでは、Tier1の方がより資本性が高く、損失が発生した時の吸収力が高いという位置付けになっています。
目次:コンテンツ構成
バーゼル1のTier1の定義
バーゼル1は、日本では、1992年度末から適用されました。
◎Tier1:株主資本
自己資本比率={(Tier1+Tier2)÷信用リスク}×100
バーゼル2のTier1の定義
バーゼル2は、日本では、2006年度末から移行しました。
◎Tier1(基本的項目):普通株式、優先株式、内部留保 等
自己資本比率={(Tier1+Tier2-控除項目)÷(信用リスク+市場リスク+オペレーショナルリスク)}×100
バーゼル3の定義(Tier1が変更)
バーゼル3は、日本を含む世界各国において、2013年から段階的に実施されており、最終的には、2028年から完全に実施される予定です。
◎普通株式等Tier1:最も損失吸収力の高い資本(普通株式、内部留保 等)
◎その他Tier1:優先株式 等
自己資本比率={(普通株式等Tier1+その他Tier1+Tier2)÷(リスクアセット)}×100