Tier2
読み方: | てぃあーつー |
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英語: | Tier 2 |
分類: | 金融規制 |
Tier2は、バーゼル銀行監督委員会が定めた、銀行の自己資本比率規制で使われる概念をいいます。これは、「Tier1」と共に、自己資本比率の分子である自己資本の項目の一つで、バーゼル1とバーゼル2とバーゼル3とでは、定義が異なっています。
なお、「Tier」には、段階や層といった意味があり、また「Tier1」と「Tier2」とでは、Tier1の方がより資本性が高く、損失が発生した時の吸収力が高いという位置付けになります。
目次:コンテンツ構成
バーゼル1のTier2の定義
バーゼル1は、日本では、1992年度末から適用されました。
◎Tier2:劣後債、有価証券含み益 等
自己資本比率={(Tier1+Tier2)÷信用リスク}×100
バーゼル2のTier2の定義
バーゼル2は、日本では、2006年度末から移行しました。
◎Tier2(補完的項目):その他有価証券評価益の45%相当額、土地再評価に係る差額金の45%相当額、一般貸倒引当金、劣後債・劣後ローン、期限付優先株 等
自己資本比率={(Tier1+Tier2-控除項目)÷(信用リスク+市場リスク+オペレーショナルリスク)}×100
・Tier2(補完的項目)は、Tier1(基本的項目)の額を限度として算入可能。
・一般貸倒引当金は、リスクアセットの1.25%(国内基準:0.625%)が算入上限。
・国内基準では、その他有価証券の評価益は補完的項目に算入しない。
バーゼル3のTier2の定義
バーゼル3は、日本を含む世界各国において、2013年から段階的に実施されており、最終的には、2028年から完全に実施される予定です。
◎Tier2:劣後債、劣後ローン等及び一般貸倒引当金(信用リスクアセットの1.25%が算入上限) 等
自己資本比率={(普通株式等Tier1+その他Tier1+Tier2)÷(リスクアセット)}×100