アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)
読み方: | あじあたいへいようじゆうぼうえきけん |
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英語: | Free Trade Area of the Asia-Pacific(FTAAP) |
分類: | 貿易・協定 |
アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)は、アジア太平洋地域内において、関税や貿易障壁を撤廃した自由貿易圏を作る構想をいいます。
2004年にAPECのビジネス諮問委員会が提唱し、2006年のAPECハノイ首脳宣言に長期的な検討議題として盛り込まれたもので、アジア太平洋地域において、包括的で質の高い経済連携の強化を目指すものとなっています。
FTAAPの発展プロセスにおいて、APECの役割として、リーダーシップと知的インプットを提供すると共に、FTAAPに含まれるべき次世代型の貿易及び投資の問題に対処することなどにより、FTAAPの「育ての親(インキュベーター)」としての貢献を行うことが確認されています。
<FTAAPの経緯(進捗状況)>
◎2006年:ハノイのAPECで、各国首脳は長期的な展望としてアジア太平洋の自由貿易圏を含め、地域経済統合を促進する方法及び手段について研究を実施することで一致した。
◎2010年:横浜のAPECで、「FTAAPへの道筋」が策定された(現在進行している地域的な取組を基礎として更に発展させることにより、包括的な自由貿易協定として追求されるべきことが確認された)。
◎2014年:北京のAPECで、首脳宣言の附属文書「FTAAP実現に向けたAPECの貢献のための北京ロードマップ」を採択・承認すると共に、「FTAAP実現に関連する課題にかかる共同の戦略的研究」の立ち上げに合意した。
◎2015-2016年:「FTAAP実現に関連する課題にかかる共同戦略的研究」が実施され、そのうち、提言部分が2016年のAPEC首脳会議において、「FTAAPに関するリマ宣言」(首脳宣言附属書)として採択された。