アセアン自由貿易地域(AFTA)
読み方: | あせあんじゆうぼうえきちいき(あふた) |
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英語: | ASEAN Free Trade Area(AFTA) |
分類: | ASEAN |
AFTAは、"ASEAN Free Trade Area"の略で、1993年に発足した、東南アジア諸国連合(ASEAN)の自由貿易協定をいいます。
日本語では「ASEAN自由貿易地域(ASEAN自由貿易圏)」とも呼ばれ、1991年7月にタイのアナン首相(当時)が提唱し、1992年1月のシンガポールで開かれた第4回ASEAN首脳会議において、ASEANの経済協力推進のために正式に合意されました。
1993年にインドネシア、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポール、ブルネイの先行加盟国6カ国でスタートし、その後、1995年にベトナムが加盟し、1997年にミャンマーとラオスが加盟し、1999年にカンボジアが加盟しました。
アセアン自由貿易地域(AFTA)の目的
アセアン自由貿易地域(AFTA)では、ASEAN域内で生産された全ての産品(国防関連品目や文化財を除く)にかかる関税障壁や非関税障壁を取り除くことによって、域内の貿易の自由化と活性化を図り、また域外からの直接投資と域内投資を促進し、域内産業の国際競争力を強化することを目的としていました。
域内の自由貿易の拡大:AFTAからAECへ
アセアン自由貿易地域(AFTA)の将来的な方向性は、欧州連合(EU)や北米自由貿易協定(NAFTA)に相当する自由経済(自由貿易)地域を作ろうとする構想になっていました。
2010年に一つの目標であった、先行加盟国6カ国による共通効果特恵関税(CEPT-AFTA)の適用が開始され、域内関税がほぼゼロに引き下げられました。その後、2015年までに、他の4カ国についても、域内関税率がほぼゼロに引き下げられました。
そして、2015年12月31日にAFTAをさらに進化・高度化させた「アセアン経済共同体(AEC)」が発足し、世界経済の中で6億人の巨大市場が誕生し、ASEANは新たな時代を迎えることになりました。