スイングトレード
英語: | Swing Trading |
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分類: | 投資手法 |
スイングトレードは、数日から数週間で売買を完結させる短期のトレード手法をいいます。
株式や先物・オプション、FX、CFDなどで広く行れるもので、主にテクニカル分析を用いて取引機会を見つけ、予想される価格変動から利益を得るために数日から数週間、銘柄を保有する形態となっており、一つの取引である程度の大きな利益を狙うことができます。
ここでは、スイングトレードの概要について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
スイングトレードの位置づけ
スイングトレードは、数日から数週間で売買を完結させる短期のトレード手法です。同じく短期のトレード手法であるスキャルピングやデイトレードより銘柄の保有期間が長く、一方で同じく短期のトレード手法であるポジショントレードより銘柄の保有期間が短いです。
一般にスキャルピングやデイトレードは、1日の中で利益を上げるために、取引にある程度の時間を必要とします。これに対して、スイングトレードは、ポジショントレードと同様、銘柄選定にはある程度の時間を必要としますが、取引にはそれ程時間を必要としないため、忙しい人でも最適な手法となっています。
なお、スイングトレードの期間については、明確な定義はありませんが、最長の期間として、1週間、2週間、3週間、4週間(1カ月)といったイメージが多く、1カ月以上続いた場合は、トレードがうまくいかず、塩漬けになっているケースが多いです。
・スキャルピング:数秒から数分間で売買完結
・デイトレード:数十分から数時間で売買完結
・スイングトレード:数日から数週間で売買完結
・ポジショントレード:数週間から数カ月で売買完結
スイングトレードのメリットとデメリット
スイングトレードは、一つの銘柄を数日から数週間保有して、ある程度の大きな利益(利鞘)を狙う取引となっており、以下のようなメリットとデメリットがあります。
スイングトレードのメリット
・スキャルピングやデイトレードより利益効率が高い
・ある程度の時間軸で利益を狙うため、相場に張り付いている必要はない
・銘柄の保有時に決済時の価格イメージがあるため、利食いと損切りをしっかりと行えば、リターンとリスクをコントロールできる
・中長期投資よりも成果を早く確認でき、うまくいった場合は、次の取引に移行できる
スイングトレードのデメリット
・銘柄の決済を翌日以降に持ち越すため、市場環境の変化というリスクが常にあり、また損益状況によってはストレスも発生する
・自分の予想が外れることもよくあり、損切りがうまくできないと、結果として塩漬けとなり、保有期間が長くなる
・資金効率を高めるため、証拠金取引を使うことが多く、この場合、建玉や担保、維持率、資金余力などの管理が必要となる
株式のスイングトレード
株式のスイングトレードは、資金効率や取引コストを考慮すると、レバレッジを効かせられる信用取引に適した取引手法と言えます。
「安く買って、高く売る」「高く売って、安く買い戻す」が取引の基本で、実際の取引を成功させるには、銘柄の選定と売買のタイミングが大きなカギとなります。
一般に株式のスイングトレードは、短期の値動きに着目するため、テクニカル分析(チャート)を主体にしますが、一方でファンダメンタル面では、個別銘柄の業績や株式市場の動向にも最低限注意を払う必要があります。
◎チャートを見る場合、銘柄選定や売買タイミングなどで、複数の時間軸(短め~長め)のチャートを見て判断する。
◎逆張りを行う場合、逆張り系のテクニカル指標の買い(売り)サインが出たら買い(売り)、その後、株価が上昇(下落)し、売り(買い)サインが出たら売却(買戻し)する。
◎トレンドが発生している場合、トレンドラインに対して、上昇局面では信用買い、下落局面では信用売りをする「順張り」を行う。
◎新規建てに際しては、株価や相場全体が大きく動く可能性がある決算発表前や重要イベント前(選挙・GDP・雇用統計・FOMC他)は避けた方が無難である。
◎信用取引でスイングトレードを行う場合、建玉を保有し続ける取引なので、利食いポイントと損切りポイントを設定すると共に、維持率や信用余力などポジション管理にも注意が必要である。
FXのスイングトレード
外国為替証拠金取引(FX)のスイングトレードは、ポジションを数日から数週間保有し、ある程度大きな値幅を狙いにいくトレード手法となっています。
為替相場では、トレンドに注目することが重要で、トレンドが発生している場合は「順張り」が基本となり、トレンドに合わせてロングまたはショートのポジションを作ることになります。また、一時的にトレンドとは逆方向に行った場合やもみ合いになった場合は「逆張り」をすることもあります。
一般にFXのスイングトレードは、トレンドに着目するため、テクニカル分析(チャート)を主体にしますが、一方でファンダメンタル面では、米国・欧州・日本等の景気動向や金利動向、主要な経済指標などにも最低限注意を払う必要があります。
◎チャートにおいて、月足や週足、日足でトレンドを分析し、方向を把握したら、4時間足や1時間足などでエントリータイミングを探る。
◎レバレッジをかけて建玉を保有し続ける取引なので、利食いポイントと損切りポイントを設定すると共に、維持率や建玉余力などポジション管理にも注意が必要である。
◎継続的に利益を上げていくためには、損失を小さく抑え、利益を大きくするのが大切である。
◎新規建てに際しては、相場が大きく動いたり、トレンドが変わる可能性のある、重要イベント前(雇用統計・FOMC他)は避けた方が無難である。