執行役
読み方: | しっこうやく |
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分類: | 組織/役員 |
執行役は、指名委員会等設置会社において、取締役会の意思決定に基づいて業務執行を担当する役員をいいます。
指名委員会等設置会社とは、経営の監視機能として、従来の監査役に代えて、取締役会の中に指名委員会・監査委員会・報酬委員会の3つの委員会を設置すると共に、従来は取締役が行ってきた業務執行機能を、取締役会において選任された役員である執行役が行うものとした制度を採用している会社をいいます。
一般に指名委員会等設置会社では、取締役は会社の業務を執行せず、取締役会の構成員として基本方針の決定および監督に専念することとされ、これに対して執行役が会社の業務を執行することになります。
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執行役の基本事項
社内での位置づけ(役割)を見た場合、執行役は、指名委員会等設置会社ではない株式会社における業務執行取締役に、また代表執行役は、代表取締役にそれぞれ相当します。
現在、執行役と取締役は兼任することができ、実際に兼任している場合も多いです。なお、執行役は法的な役員ですが、使用人兼務役員の場合もあります。
執行役の任期と選任・解任
執行役の任期は、会社法において、1年以内に終了する事業年度の内、最終のものに関する定時株主総会の終結後、最初に招集される取締役会の終結の時までとしています(任期は1年と考えてよい)。また、執行役の選任・解任については、取締役会決議によるとしています。
執行役の種類(役職)
執行役は、大きく分けて、「代表執行役」と「代表執行役以外の執行役」に区分されます。
◎代表執行役は、社長だけ、もしくは社長と副社長が就任するところが多い。
◎代表執行役以外の執行役の役職には、執行役副社長、執行役専務、執行役常務、執行役などがある。
※代表執行役:執行役のうち、会社を代表し、業務執行を指揮する者をいう。
執行役と執行役員の違い
株式会社において、「執行役」と似た名称の役職に「執行役員」というものがあります。
執行役が、指名委員会等設置会社において、取締役会の意思決定に基づいて、会社業務の執行を行う役員なのに対して、執行役員は、取締役会から与えられた執行権限を用いて、担当する会社業務の執行に専念する役職をいいます(執行役は法的な役員なのに対して、執行役員は会社使用人である)。
なお、会社によっては、執行役や執行役員が取締役を兼務することもあります。