債券先物取引

読み方: さいけんさきものとりひき
英語名: Bond futures
分類: 先物

債券先物取引は、単に「債券先物」とも呼ばれ、債券を対象とした先物取引のことをいいます。これは、将来の特定の期日に、特定の債券を予め取り決めた価格で取引することを約束(保証)する契約を指し、通常、売買単位や受渡期日(限月)などの取引条件が定型化され、一定の証拠金を差し入れるだけで売買ができ、かつ期日前にも決済することができます。

ここでは、市場デリバティブの一つである「債券先物取引」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

債券先物取引の概要

債券先物取引とは、金融先物取引の一つで、将来の特定の期日に、予め定めた価格で現物の受渡し、または差額を決済する、債券を対象とした先物取引をいいます。現在、国内外の取引所に上場する債券先物の大半は国債を対象としたものであり、その中でも、1975年にシカゴ商品取引所(CBOT)で開始された、米国債先物が最も古く規模も世界最大です。

|債券先物の仕組み

債券先物取引の決済については、期日に現物受渡しすることはほとんどなく、反対売買をして差額授受により決済(差金決済)するのが普通となっています。また、本取引では、実際に発行されている債券ではなく「標準物」を取引対象としており、現物授受の場合、標準物は実在しないため、最終決済では受渡適格銘柄の授受が行われます。

なお、個人投資家においては、取引所の債券先物取引を行うことはほとんどありませんが、その代わりに「CFD取引(債券先物CFD)」で似たような取引が可能となっています。

|債券先物の利益

債券先物取引では、買い方は先物相場の上昇により利益を得られる一方で、売り方は先物相場の下落により利益を得られます。

・金利の低下:債券先物相場の上昇
・金利の上昇:債券先物相場の下落

債券先物取引の主なポイント

債券先物は、金融機関や運用会社などが、国内外の債券投資において、現物債と共に広く活用しており、以下のようなポイントが挙げられます。

・低コストで金利変動リスクを回避する有効な手段である。
・将来価格に関する情報が提供されることにより、現物価格の予想形成の際に必要な情報の質の改善が期待される。
・金融機関の債券ディーラーによる十分な現物在庫の保有が可能となり、流通市場の安定と拡大に寄与する。
・債券の引受リスク回避手段として活用できることから、発行市場の安定と拡大につながる。
・株式投資と並び、有力な投資手段として提供されることで、資産運用手段の多様化・取引の活発化に寄与する。
・所定の証拠金を差し入れるだけで売買することができ、また差金決済が一般的である(レバレッジも掛けられる)。

日本における債券先物取引

日本においては、1985年に長期国債先物が東京証券取引所(現・大阪取引所)に上場され、以降、国内外の金融機関等が債券先物取引を広く行っています。

|債券先物の導入背景

当時(1980年代半ば)、公社債残高の累増と金利の自由化の進展に伴い債券の価格変動(将来の金利変動)への対応の必要性が高まったことや、海外の主要市場で先物取引が重要なものとして定着してきたことなどから、海外市場と同様に「債券(長期金利)のヘッジ手段」を備えるべきとの機運が高まったことがあり、日本でも債券先物が導入されました。

|債券先物の上場銘柄

現在、国債先物は、日本取引所グループの大阪取引所において、以下の4商品が上場され、3月・6月・9月・12月の3限月取引が可能となっています。

|中期国債先物|
中期国債標準物(3%、5年)が対象、1996年2月16日開始。

|長期国債先物|
長期国債標準物(6%、10年)が対象、1985年10月19日開始。

|超長期国債先物|
超長期国債標準物(3%、20年)が対象、2014年4月7日開始。

|ミニ長期国債先物|
取引単位を長期国債先物の10分の1にした取引で、2009年3月23日開始(受渡決済はなく、差金決済のみ)。