協調融資

読み方: きょうちょうゆうし
英語名: Syndicated Loan
分類: 金融業務|融資

協調融資は、「シンジケートローン」とも呼ばれ、大型の資金調達ニーズに対して、複数の金融機関が協調して協調融資団を組成し、一つの融資契約書に基づき同一条件で融資を行うことをいいます。これは、取りまとめ役(アレンジャー)の金融機関(主幹事)が、資金の調達側(企業等)と調整して利率や期間などを設定し、複数の金融機関と分担して融資する方式となっています。

一般に協調融資では、金融機関側は貸し倒れのリスクを分散できる一方、調達側はまとめて多額の資金を調達することができます。また、主幹事行は、貸出金利に加えて、アレンジメントフィー(組成手数料)やエージェントフィーを稼げるため、メガバンクなどは投資銀行業務の一つの柱に位置付けています。

協調融資の金融形態について

協調融資は、「市場型間接金融」と呼ばれる金融形態を代表する資金調達手法で、直接金融の特徴である市場性と間接金融の特徴である柔軟性を併せ持つ手法となっています。また、プロジェクト投資や設備投資のような長期資金の調達を行う場合だけでなく、コミットメントラインのような短期融資枠の組成や、コミットメントラインと複合したコミット型タームローンなどにおいても有効な手法となっています。

なお、市場型間接金融とは、広く財務内容を開示したり、債権の流通可能性を高めたりすることによって、資金調達の可能性を広げることを目的に、直接金融の証券ではなく、間接金融の借入金によって資金調達を行うものをいいます。

協調融資の仕組みについて

協調融資は、複数の金融機関で協調融資団を組成するため、その成否は金融機関を取りまとめるアレンジャーの「案件組成能力」が大きなカギとなります。

●案件の組成

アレンジャーは、借入人からの指名により、案件の組成委託(マンデート)を請け負う。これにより、契約条件の検討、協調融資団を構成する貸付人となる金融機関の募集や組成、契約締結手続きなどの案件の取りまとめを行う。

●案件の契約締結後

通常、契約締結後、アレンジャーを務めた金融機関がエージェントに就任し、エージェントは各貸付人の代理人となり、契約期間中の借入人と貸付人間の通知取次や、元利金の受け払いなどの資金決済に関する事務面の取りまとめを行う。

協調融資の主な特徴について

協調融資は、通常の相対の銀行借入やアレンジャーが募集する債券(社債等)での資金調達などに比べて、以下のような特徴があります。

・複数の金融機関からのローン(借入取引)である
・債券に比べて、自由な取引条件(金利、返済等)を設定できる
・一つの融資契約書に基づき、取引条件を統一できる
・アレンジャーが案件を取りまとめる(顧客の事務負担が軽減)
・各金融機関は個別に融資を実行し、専用口座に振り込む
・低コストの資金調達ができる可能性がある
・通常の金利の他に、手数料がかかる