税引前当期純損失
読み方: | ぜいびきまえとうきじゅんそんしつ |
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英語: | Pretax loss of the current term |
分類: | 財務諸表/損益計算書 |
税引前当期純損失は、「税引前損失」や「税引前当期損失」、「税金等調整前当期純損失」とも呼ばれ、損益計算書(P/L)において、経常利益(または経常損失)に特別利益を加え、そこから特別損失を差し引いた後の金額がマイナスとなったものをいいます。
一事業年度に発生した全ての収益から全ての費用を差し引いたもので、税引前の損益において、赤字(損失)が出ていることを示します。
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税引前当期純損失の計算
税引前当期純損失は、経常利益(または経常損失)に特別利益を加え、そこから特別損失を差し引いて計算されます。
税引前当期純損失=経常利益(損失)+特別利益-特別損失
なお、上記の計算式で、金額がプラスになった場合は、「税引前当期純利益」と言います。
特別利益:臨時的に発生した利益
固定資産売却益、投資有価証券売却益、引当金戻入益、保険差益、前期損益修正益・・・
特別損失:臨時的に発生した損失
固定資産売却損、投資有価証券売却損、減損損失、災害損失、前期損益修正損・・・
税引前当期純損失の認識
税引前当期純損失は、企業の一事業年度の税引前の最終成果(経営成績)としての損失であり、一事業年度に発生した全ての収益から全ての費用を差し引いた結果が「マイナス(最終的に損失発生)」になったことを意味します。
これについては、営業損益や経常損益などの段階で既に赤字になっていたのか、または経常損益は黒字で、当期に限って大きな特別損失が出て最終的に赤字になったかなど、具体的な要因をよく検証(チェック)する必要があります。