永久債
読み方: | えいきゅうさい |
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英語: | Perpetual debenture |
分類: | 債券区分 |
永久債は、国や企業などが資金調達のために発行する、満期がない債券をいいます。これは、一定期間後の満期時に元本が償還される「有期債」に対して、元本の償還の規定がなく、発行体が存続する限り、永久に利子が支払われるものです。また、発行体が望む場合のみ償還が可能で、投資家(購入者)は償還を要求できません。
|永久国債|
永久債の一種で、償還期限の定めがない国庫債券(国債)。
|永久劣後債|
永久債の一種で、発行体が法的に倒産した際の清算時において、通常の債権よりも弁済順位が低い「劣後債」のうち、償還期限のないもの。
一般に企業においては、増資や転換社債も資金返済を回避できる調達手法ですが、株数が増えると株式価値が希薄化して、株安を招きやすいです。これに対して、永久債は、満期も希薄化もなく、発行体にとっては都合が良いですが、一方で高い信用力と高めの利回り(クーポン)が求められます(コストは高い)。
なお、投資家にとっては、超長期の運用において、発行体の信用力が問題なければ、高いクーポンが得られるというメリットがあります。