CD
読み方: | しーでぃー |
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分類: | 機械・機器/オープン市場 |
CDは、金融業界においては、「Cash Dispenser(現金自動支払機)」と「Certificate of Deposit(譲渡性預金)」の略語として用いられています。また、世の中においては、以下のよう略語としても用いられています。
・Compact Disc(コンパクト・ディスク)
・Civil Defense(民間防衛)
・Creative Director(クリエイティブ・ディレクター)
・Check Digit(チェック・ディジット) 他
ここでは、金融業界で用いられる「CD」について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
CD(Cash Dispenser)について
CDは、「現金自動支払機」や「現金自動引出機」のことをいいます。これは、銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫、JAバンクなどの金融機関が、現金の出金サービスを顧客(利用者)に提供する機械(端末)を指します。
一般にCDは、ATM(現金自動預払機)とは異なり、預け入れの機能はなく、現金の引き出しと残高照会の機能のみとなっています。また、利用方法については、ATMと同様、利用者が自分自身で端末に専用のカードを差し込んだ後、暗証番号を入力し、端末を操作してサービスを受けるという仕組みになっています。
CD(Certificate of Deposit)について
CDは、日本語では「譲渡性預金」と呼ばれ、金融市場において、第三者に自由に譲渡できる定期預金をいいます。これは、大口預金者向けの商品で、発行金額・期間・金利・保有者に何ら制限がない譲渡性と流通性を持った、第三者に指名債権譲渡方式で譲渡することができる、無記名の定期預金証書を指します。
一般に通常の定期預金証書は、他人に譲り渡すことはできませんが、CD(譲渡性預金証書)は、預金者が必要に応じて、いつでも金融市場で自由に売却でき、また金利は市場金利を反映して決められます。
CDの仕組み
CDは、満期日(払戻し期限)の定めがある預金ですが、通常の定期預金とは異なり、譲渡禁止の特約がなく、発行金融機関所定の手続きにより譲渡が可能になっています。
●CDの発行
金融機関との交渉で、発行金額や期間、金利など、発行条件を自由に設定できる。また、金融機関が「無記名の証書」を発行することで、譲渡が可能となっている。なお、契約成立後の取り消しや訂正はできない。
●CDの譲渡
譲渡方法は、指名債権譲渡の方法による。通常、満期日前に譲渡する場合、市場実勢価格での譲渡となり、その際に市場金利の上昇や発行金融機関の信用状況の変化等により、投資元本を割り込むことがある。また、買い手がつかない場合、譲渡できないこともある。(発行金融機関は自行発行のCDの譲渡・買取を受けない)
●CDの会計上の処理
CDは、金融商品取引法に定義する有価証券に該当しないが、有価証券に類似した活発な市場があることから、取得者側では有価証券として計上することとされている。
CDの市場での位置づけ
CDは、「債券現先」や「CP」と並ぶ、オープン市場(短期金融市場)の代表的な商品で、現在、金融機関や機関投資家、各種法人などに保有され、売買されています。また、その中でも「CD3ヶ月物」は、短期金利の指標の一つとなっています。
<CDの市場での流通方式>
買切り・売切りの「無条件売買方式」と、一定期間後に一定価格での反対売買を約束して行う「現先方式(条件付売買)」の二種類があり、通常の取引は、「現先方式」が中心となって行われている。
CDの沿革
1961年に米国でシティバンクが大口預金者の流出をつなぎとめるためにCDの取扱いを開始して以来、余裕資金の運用対象として市場が急拡大し、その後、ユーロ市場にも波及しました。
日本においては、1978年に金融制度調査会が導入を決定し、証券会社が行っていた債券の現先取引市場への対抗を図るために、1979年5月から都市銀行等が取扱いを開始しました。
発行当初は、流通市場が整備されていなかったため、市場の発達が遅れましたが、1980年から短資会社の仲介による転売が増え始めて以来、市場が順調に拡大し、一時期はコール市場と並ぶ、銀行の重要な短期資金の調達手段になりました(昨今では市場が縮小)。
また、スタート時は、一口の最低発行単位は5億円以上で、預入期間は3カ月以上6カ月以内とされていましたが、その後、数度にわたって規制が改訂されたことで発行単位や預入期間の規制がなくなり、今日では、自由に発行できるようになっています。