信用売り

読み方: しんよううり
分類: 信用取引

信用売りは、「空売り」とも呼ばれ、証券会社に一定の保証金を預け、株を持たず、あるいは持っていてもそれを使用せずに、他から株を借りて市場で売ることをいいます。

株式の信用取引の売りのことで、近い将来に予想される株価の下落に備えて、現在の株価で売って、将来の値下がりした時点で買って、他から借りていた株を返済しようという意図で行われ、通常、元手(保証金)の約3倍程度の金額まで、売り建てをすることが可能となっています。

<信用売りの種類について>

・株価の下落を狙った投機的な信用売り
・株価の下落による所有株の損失を防ぐつなぎ売り

目次:コンテンツ構成

信用売りの利益と損失について

信用売りは、相場の下落局面や急騰局面で利用され、売った値段よりも値下がりした時点で安く買い戻すことによって、差額を利益として得ることができます。

その一方で、必ずしも予想通りに値下がりしないこともよくあり、信用売りした水準よりも株価が上昇してしまい、逆に高い水準で買い戻すことになった場合、損失を被ることになります。

なお、その際の損失については、最悪の場合、株価が想定外に上昇して巨額になることもあり、また信用売りの増加によって、株不足が発生して、逆日歩を取られることもあります。

信用売りの注意点について

例えば、何らかの材料で低位株が急騰して信用売りをしたところ、さらに売買が過熱して高騰し、信用売り停止となった場合などは大きな損失を被ることがあります。また、信用売り残が大きく積み上がると、踏み上げを狙って、買い方による締め上げが行われることがあります。

このようなケースでは、信用売り停止後も値上がりが続いて、信用売りした人が大きな損失(評価損)に耐えられなくなって買い戻して、さらに値上がりするといったこともよくあります。そして、売買の過熱後にまた下落することも多いですが、そこまで耐えられる人はあまりいません。

信用売り残の把握について

株式市場で信用売りされた株数は、「信用売り残」という形で、どの時期にどのくらいの信用売りが行われたかを大よそ知ることができます。

これについては、東京証券取引所の「銘柄別信用取引週末残高」で週に一度、また日本証券金融(日証金)の「融資・貸株残高一覧表」で日々公表されています。(日証金のデータには、証券会社が直接投資家に行う融資や貸株は含まれておらず)

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