低格付け債
読み方: | ていかくづけさい |
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英語: | Junk bond |
分類: | 債券区分 |
低格付け債は、「ジャンク債」や「ハイイールド債」とも呼ばれ、低格付けのデフォルトリスク(元本償還や利払いの不能リスク)の高い債券をいいます。これは、S&Pの格付けで「BB」、Moody'sの格付けで「Ba」、もしくはそれ以下の債券を指します(他の格付会社も同様)。
一般に低格付け債は、利回りが高い反面、デフォルトリスクも高いため、その投資はハイリスク・ハイリターンとなっています。また、債券市場においては、投資適格債に比べて、デフォルトリスクが高い分、リスクプレミアム(利回り)も高い一方、その価格はデフォルト率などを考慮した理論価格よりも安くなる傾向があります。
このような特色に着目して、複数の銘柄をパッケージにして運用すれば、リスクも分散されて高いパフォーマンスが得られるという発想の投資戦略も活用されています。この場合、いくつかの銘柄はデフォルトされることを計算し、その上でリスクに見合ったリターンが十分に得られると判断されるポートフォリオを組んで、高いパフォーマンスを狙っていくことになります。
<日本の低格付け債について>
日本では、1996年以降、適債基準が撤廃されたことで、相対的に格付けの低い中南米や東欧、アジアなどの円建て外債の起債が行われているが、最初から低格付け債として発行された例はない。また、社債などでも、最初から低格付け債として発行された例はない。一方で、いずれも発行後に低格付け債となった例はある。