モーゲージ証券
読み方: | もーげーじしょうけん |
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英語: | Mortgage Backed Security |
分類: | 証券化商品 |
モーゲージ証券(モーゲージバック証券)は、英語では「MBS(Mortgage Backed Security)」と呼ばれます。
英語の「mortgage(モーゲージ)」が抵当や担保、貸付金、抵当権付き住宅ローンなどを意味し、主に不動産を抵当にすることから、不動産担保融資の債権を裏付け(担保)として発行される証券のことをいいます。
目次:コンテンツ構成
モーゲージ証券の種類と特色
モーゲージ証券は、資産担保証券(ABS)の一種で、その種類には、住宅ローンを担保として発行される「住宅ローン担保証券(RMBS)」、オフィスビルやショッピングセンターなどの商業用不動産ローンを担保として発行される「商業用不動産ローン担保証券(CMBS)」などがあります。
ABS > MBS(RMBS、CMBS)
一般にモーゲージ証券の運用面においては、高い流動性や高い信用力がありますが、一方で期限前償還リスクがあるため、そのリスクの分だけ、同格付けの債券と比較して、相対的に高い利回りを享受することができます。
住宅ローンを担保として発行されるモーゲージ証券
モーゲージ証券において、住宅ローンを担保として発行される場合、住宅ローンの貸し手である銀行等のオリジネーター(債権の原保有者)が、住宅ローンの貸出債権を証券の発行体に売却し、その発行体が貸出債権を元にして「住宅ローン担保証券」を発行します。
そして、発行された住宅ローン担保証券は、元利金の支払保証がなされるなど信用力や格付けを高めた上で、投資家に広く販売されるという仕組みになっています。
特に世界最大のモーゲージ証券市場を擁する米国では、住宅ローン担保証券の大部分が、政府系の機関であるジニーメイ(連邦政府抵当金庫)、ファニーメイ(連邦住宅抵当公庫)、フレディマック(連邦住宅金融抵当金庫)により発行されており、通常は、米国債と並ぶ、高い信用力を有しています。
しかしながら、2007年のサブプライムショックとその後の世界金融危機の際には、米国のモーゲージ証券市場が崩壊し、世界中の投資家が多大な損害を被りました(現在、市場は回復して正常化)。