指し値介入

読み方: さしねかいにゅう
分類: 為替介入

指し値介入は、外国為替市場(マーケット)において、為替相場(為替レート)が一定水準で安定することを目指す為替介入をいいます。また、指し値とは、事前に指定した価格(レート)で注文を出すことをいいます。

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指し値介入の特色

為替介入は、通貨当局が為替相場の過度の変動を抑えるために実施するもので、通常、特定の為替水準を意識しているとマーケットに悟られないようにするのが通例です。

これに対して、指し値介入は、特定の為替水準をマーケットに知らせるため、介入の手法としては異例のものですが、その効果として、日本円の場合、一時的に指し値水準よりも円安に振れない一方で、円買い注文が増えて円高にも振れなくなります。

指し値介入の実施例

日本の通貨当局の指し値介入の実施例として、2011年10月31日に政府・日銀が為替介入を行った際に、1ドル=79円20銭の水準で円売り・ドル買いの指し値注文を大量に出し、一時的に(介入後の午前11時半から約3時間半にわたって)1ドル=79円20銭を超える円高に歯止めをかけました。

ちなみに、これについては、国内輸出企業の円高進行で溜っていた円買い需要などに応える狙いがあったとも言われています。

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