不胎化介入
読み方: | ふたいかかいにゅう |
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英語: | Sterilized intervention |
分類: | 為替介入 |
不胎化介入は、外国為替市場への介入で生じたマネタリーベースの変化を、国債等の売買で相殺する為替介入をいいます。
具体的には、為替介入に際して外国為替市場での外貨売買の結果、自国通貨の量が増減する場合に、自国通貨の増減を相殺するような金融調節を実施することにより、介入後も通貨量が変化しないようにする介入手法を指します。
一般に日銀が円高是正を目的に外国為替市場で円売り・ドル買い介入を実施すると、介入対象となった金融機関はドル資金と交換に円資金を手にすることになります。この場合、介入の有無によって大量の円資金が金融市場に出回ったり、出回らなかったりすると、市場金利を乱高下させる波乱要因となります。
そのため、日銀が介入と共に、金融市場の円資金を公開市場操作で吸収(国債等を市場で売って介入額と同額の円資金を市場から吸収)することで、自国通貨の需給を調節し、市場金利などへ影響を及ぼさないようにするのが狙いとなっています。
ちなみに、「不胎化」という名称は、金融政策を歪める可能性のある「種」を取り除くという意味に由来し、また本用語(不胎化)は、主として金融・経済分野の専門用語として使われています。