老齢年金について

老齢年金とは、高齢になった時に受け取れる年金をいいます。現在、日本の公的年金では、個人の各制度への加入期間によって受け取れる年金額は違いますが、ある年齢に達した時には、全国民が何らかの年金を受け取れる制度(国民皆年金)になっています。しかしながら、昨今問題になっている未加入者や未納者の増加は、非常に憂慮すべき事態と言えます。なぜなら、世代間扶養の考え方に基づいて、全国民が強制加入となっている国民年金において、公的年金の未加入や保険料を納めない未納は、制度の根幹に関わる問題であるからです。加えて、少子・高齢化の進行が年金財政に極めて深刻な影響を与えています。

一般に日本の年金給付の財源は、現役世代および後世代の保険料の負担によって支えられる制度になっており、また急激な保険料の増大を緩和するために、年金原資の積み立てが行われ、運用が行われていますが、現状の未納や未加入の増加を放置すると、老齢年金の制度の維持自体が危ぶまれることも考えられます。これに対して、現在の高齢者世帯においては、老齢年金が生活費に占める割合は大きなものとなっており、また現役世代の将来(老後)の生活設計においても大きなファクターとなっているのは紛れもない事実です。そのため、老齢年金については、誰もが無関心でいるわけにはいきません。

ここでは、老齢年金の基本として、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の概要について簡単にまとめてみました。

老齢基礎年金とは何か?

老齢基礎年金は、国民年金から支給される公的年金で、原則として65歳から受け取ることができます。将来、年金を受け取るためには、国民年金の納付期間や免除期間およびカラ期間(合算対象期間)と、厚生年金に加入していた期間を合算して、25年以上の期間が必要となります。また、国民年金保険料を納めた期間や免除を受けた期間によって受け取る年金額が変わってきます。

・公的年金制度の基礎となる一階部分の給付
・原則として65歳から受け取ることができる
・本人の希望により、支給開始年齢の「繰り下げ」や「繰り上げ」をすることができる(一定の率により、加算または減額される)
・保険料を40年間納めた場合、満額は780,100円(平成28年度)

老齢厚生年金とは何か?

老齢厚生年金は、厚生年金保険から支給される公的年金で、民間被用者や公務員等の方などが老齢基礎年金に上乗せして受け取ることができるものです。また、年金額は、平均標準報酬額や生年月日別支給乗率、保険料を納めた月数などにより計算されます。

・老齢基礎年金に上乗せされる二階部分の給付
・原則として65歳から受け取ることができる
・保険料を納めていた期間の報酬に比例した年金額となる
・60歳以上の方で、一定の要件に該当する場合は、65歳前でも受給できる
・支給開始年齢の「繰り下げ」により、増額した年金を受け取ることができる