短期金融市場

読み方: たんききんゆうしじょう
英語名: Short-term Money Market
分類: マーケット

短期金融市場は、「マネーマーケット」とも呼ばれ、1年以内の短期資金のやりとりをする市場の総称をいいます。これは、短期金利が形成される市場であり、金融機関だけが参加できる「インターバンク市場」と、金融機関以外の事業会社や機関投資家なども参加できる「オープン市場」の二つから構成されます。

ここでは、知っているようでいて、意外と知らない「短期金融市場」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

短期金融市場の位置づけと特徴

短期金融市場は、お金の貸し借りをする市場である「金融市場」の一つで、1年以内の短期の金融取引が行われる市場であるのに対して、1年以上の長期の金融取引が行われる市場を「長期金融市場」と言います。また、短期金融市場の特徴として、資金取引が1年未満である、金利が自由化されている、取引形態が市場型である、幅広い市場参加者がいる、中央銀行公開市場操作などを行って金融調節をするといったことが挙げられます。

短期金融市場の種類(日本の構成市場)

現在、日本の短期金融市場は、「インターバンク市場」と「オープン市場」から構成されており、日々活発な取引が行われています。

日本のインターバンク市場

日本のインターバンク市場には、「コール市場」や「手形市場」、「銀行間預金市場」などがあります。

コール市場
銀行等の金融機関同士で短期の資金の貸借が行われる市場。担保を必要とする「有担保コール」と担保を必要としない「無担保コール」の2つの取引がある。

手形市場
手形を媒介に金融機関が相互に短期の資金を融通し合う貸借取引の市場。現在、取引される手形は、相手方が日銀となるオペに使われるものがほとんど。

銀行間預金市場
銀行間で資金を調達しあう市場。貸し借りではなく預金という形態をとり、その仕組みは資金の余った銀行が資金の不足している銀行に預金をするというもの。

日本のオープン市場

日本のオープン市場には、「現先市場」や「レポ市場」、「TDB市場」、「CP市場」、「CD市場」などがあります。

現先市場
主に債券の現先取引が行われる市場。取引の収支尻は「現先レート」と呼ばれる金利で計算される。

レポ市場
債券のレポ取引が行われる市場。日本では、債券の貸借取引で金銭を担保として差し出す「現金担保付債券貸借取引」のことを指す。

TDB市場
発行時に割引発行される償還期限が1年以内の割引債である「国庫短期証券(TDB)」が取引される市場。

CP市場
事業法人などが発行したコマーシャルペーパー(CP)が取引される市場。現在、取引の自由度と有利さから「現先取引」が中心となっている。

CD市場
譲渡性預金(NCD)が取引される市場。現在、取引の自由度と有利さから「現先取引」が中心となっている。

短期金融市場のチェックポイント

資産運用において、預貯金やMMFなどで運用する際には、短期金融市場の動向を時々チェックする必要があります。というのは、これらの金融商品の利回りは、短期金融市場で形成される「短期金利」に影響されるからです。

一般に短期金融市場を見る場合、「短期的な動き」と「中長期的な動き」の2つに注意することが必要です。前者の短期的な動きについては、その時々の市場参加者の金利観や金融当局のスタンス(金融政策)、資金需給などがポイントになります。また、後者の中長期的な動きについては、ファンダメンタルズや将来の金利観などがポイントになります。

短期金融市場の基本事項

短期金融市場の基本事項として、以下が挙げられます。

・主要指標
-国内金利(無担保コールO/N、TIBOR)
-米国金利(FF、TB)
・現物市場
-国内金利(コール、レポ、現先、TDB、CP、CD 他)
-海外金利(ドル、ユーロ、人民元、ポンド 他)
・デリバティブ市場
-国内金利(金利先物、金利先物オプション)
-海外金利(金利先物、金利先物オプション)
・主な市場
-国内市場、海外市場、オフショア市場

短期金融市場の変動要因

短期金融市場の変動要因として、以下が挙げられます。

・その時々のマーケットテーマ
・市場参加者の思惑
・中央銀行の金融政策、オペレーション
・ファンダメンタルズ
・各国間、商品間の金利裁定
・国際情勢
・テクニカル要因(金利先物など) 他

短期金融市場の参加者

日本の短期金融市場では、以下のような参加者が取引を行っています。

・資金ディーラー(銀行、証券 他)
・ブローカー(短資会社)
・機関投資家(年金、投信、信託、生損保、系統 他)
・事業会社(一般企業)
・中央銀行(日本銀行)他