定期付終身保険

定期付終身保険は、正式名称を「定期保険特約付終身保険」と言い、定期保険特約が付いた終身保険をいいます。これは、主契約である「終身保険」に、万一の時に大きな保障を確保する「定期保険特約」を上乗せ(セット)した組合せ商品となっています。通常、セットした定期保険の保険期間内に被保険者が死亡した(高度障害になった)時には、終身保険と定期保険のそれぞれの部分から「死亡保険金高度障害保険金)」が支払われ、また定期保険の特約期間が終了しても、終身保険部分が残り、一生涯の保障を確保できます。

一般に定期付終身保険は、一生涯の保障の上に、一定期間の高額保障(数千万円の保険金)を割安な保険料で確保できる仕組みとなっているため、ファミリー世帯において、子どもが独立するまでの期間の生活保障を確保する際によく利用されています。なお、保険料については、貯蓄性がある代わりに高額な終身保険と、掛け捨てで安価な定期保険の割合をどうするかによって大きく変わってきます。

※定期付終身保険は、2000年以降にアカウント型保険が発売されるまで、生命保険会社の主力商品として積極的に販売されており、日本で最もよく加入されている保険。

定期付終身保険の定期保険特約

定期付終身保険において、定期保険特約を付加できる期間は、終身保険部分の保険料の払込期間が一定期間(一定年齢)で満了するタイプの場合は「保険料払込期間満了時」までで、一方で保険料の払込期間が終身にわたるタイプの場合は「契約時に定める一定年齢に達する」までとなります。また、定期保険特約の支払方法については、全期型と更新型の2つのタイプがあります。

●全期型

全期型は、定期保険特約を付加できる期間の「全期間」を保険期間とするタイプです。全期間にわたって保険料は一定になりますが、保険料は若いうちは更新型より高くなる一方で、払込保険料総額では更新型より少なくなります。

●更新型

更新型は、定期保険特約の保険期間が10年や15年など、特約を付加できる期間よりも短く設定されているタイプです。保険期間の満了時には、その時の健康状態に関係なく更新することができますが、その時の年齢や保険料率で新たに保険料が計算されるため、更新時に保険料が高くなります。なお、更新時の状況に応じて、保険金額を減額したり、更新しなかったりすることもできます。

定期付終身保険の問題点と注意点

定期付終身保険は、商品内容を理解してうまく活用すれば効果的な保険ですが、一方で加入時の保険会社側の説明不足や契約者側の保障内容の理解不足からトラブルになることも結構多いです。(以下は、よくあるケース)

・定期保険の更新時に「保険料が大きく上がること」を知らず、更新時期が近づいて、新しい保険料の負担額を知って慌てることがよくある。
・終身保険と定期保険の仕組みをよく知らないため、一生涯大きな保障が続くと思いこんでいる。例えば、定期保険特約の満期が60歳の場合、被保険者が59歳で亡くなった時は高額な死亡保険金が支払われるが、61歳で亡くなった時は終身部分の少額な死亡保険金しか支払われない。
・定期付終身保険を中途解約した場合、解約返戻金が思いのほか少ない。その理由は、貯蓄性がある終身部分が少なく、それに対して掛け捨ての定期部分が多いからである。

定期付終身保険の加入・更新ポイント

定期付終身保険は、長期の保険契約となるので、実際の加入や更新にあたっては、しっかりと検討することが必要です。(以下は、主なポイント)

・将来のライフプランをよく検討した上で、保険の加入や更新を行う。
・ライフステージ毎に、必要な保障額を適切に確保する。
・終身部分と定期部分の割合をよく考えて、保障額と保険料を設定する。
・加入にあたっては、更新後の保険料を考慮した保険料総額も把握する。
・子どもの成長や夫婦の共働きによって保障額を減らせることもある。
・マイホーム購入で住宅ローンを活用した場合、団体信用生命保険に加入することになるので、保障額を減らせることもある。

定期付終身保険の基本事項

定期付終身保険は、ある一定期間に死亡保障を大きく確保すると同時に、終身の死亡保障も確保したい場合に加入します。

取扱機関 生命保険会社、郵便局、保険代理店、銀行など
カバーリスク 死亡、高度障害など
保険期間 一生涯+一定期間
加入年齢 商品により異なる
保険金 死亡保険金、高度障害保険金
貯蓄性 有り
メリット ・一生涯の保障と一定期間の厚い保障が同時に得られる
・必要な時期に多額な保障を効率的に確保できる
デメリット ・定期保険特約の満期後は、保障が小さくなる
・終身保険と定期保険のバランスが結構難しい
備考 ・各種特約が付けられる
・契約者貸付を利用できる
・最初の保障額の範囲内であれば、更新時に無診査で継続できる