割引金融債

割引金融債は、かつて、特定の金融機関が特別の法令に基づいて発行した債券のうち、クーポン(利息)が支払われる「利付形式」ではなく、購入時に額面から利息部分に相当する割引料を控除した金額を払込み、満期時に額面金額を受取る「割引形式」の債券をいいます。これは、発行方式については、売出発行(売出債)のみで、また課税方式については、通常の預貯金や利付債の20%の源泉分離課税とは異なり、償還差益(=額面金額-払込金額)に対して18%の源泉分離課税(雑所得扱い)となっていました。

一般に割引金融債は、発行当時、金融機関(発行機関)が独自の名称(商品名)をつけ、償還期間は1年、購入単位は1万円以上1万円単位、毎月2回発行されていました。なお、21世紀以降、資金調達手段の多様化によって発行額が減少し、発行を取りやめるところが相次ぎ、2012年に最後まで残っていた商工組合中央金庫が取扱いを終了し、その役割を終えました。

個人向けの割引金融債の発行状況--終了

個人向けの割引金融債は、購入時に額面から利息相当の割引料を控除した金額を支払い、償還時に額面で受け取る確定利回りの債券で、その昔、以下の金融機関で発行されていました。

●みずほ銀行-割引みずほ銀行債券

ワリコー:2007年3月27日をもって新規発行を終了
ワリコーアルファ(保護預り専用):同上

●新生銀行-割引長期信用債券

ワリチョー:2004年10月27日をもって新規発行を終了

●あおぞら銀行-割引あおぞら債券

ワリシン:2011年9月27日をもって新規発行を終了

●三菱東京UFJ銀行

ワリトー:2002年3月28日をもって新規発行を終了

●商工組合中央金庫-割引商工債券

ワリショー:2012年12月27日をもって新規発行を終了

●農林中央金庫-割引農林債券

ワリノー:2006年3月27日をもって新規発行を終了

割引金融債の基本事項

割引金融債は、発行当時、利回りは1年物定期預金を上回っていることが多く、短中期の運用を行う場合に活用しました。

取扱機関 銀行、系統金融機関
リターン 償還差益
リスク 信用リスク(発行金融機関の倒産)
価格変動リスク(債券価格)
※中途売却では時価により売却損の可能性もあり
関連マーケット 長期金融市場(1年)
預入金額 額面1万円単位
預入期間 1年
金利種類 償還差益(固定)
利払い 満期時額面償還・・・購入時に割引購入
税金 源泉分離課税
保護制度 個人向けの保護預り専用商品は預金保険制度の対象