インデックスファンド
英語: | Index fund |
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分類: | 投信区分 |
インデックスファンドは、「インデックス型投信」とも呼ばれ、ファンドの基準価額が対象ベンチマークの指数(インデックス)に連動するように運用する投資信託をいいます。
基本的には、対象ベンチマークの構成比に合わせて個別銘柄を組み入れて運用を行う仕組みになっており、現在、その種類には、株価指数や債券指数、REIT指数、商品指数などを対象としたファンドがあります。
ここでは、投資信託において、定番商品の一つである「インデックスファンド」について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
インデックスファンドの対象指数
インデックスファンドは、株式や債券、REIT、商品など、市場全体の動きを表す指数(インデックス)に連動することを目指しており、現在、代表的なインデックスには以下があります。
|株式のインデックス
・日本:日経平均株価、TOPIX、JPX日経400
・先進国(国別):S&P500、NYダウ、FTSE100、DAX
・先進国(全体):MSCIコクサイ
・新興国(全体):MSCIエマージング・マーケット
|債券のインデックス
・日本:NOMURA-BPI
・先進国:FTSE世界国債インデックス
・新興国:JPモルガン GBI-EM グローバル ディバーシファイド
|REIT(不動産投資信託)のインデックス
・日本:東証REIT指数
・先進国:S&P先進国REIT指数、S&P米国REIT指数
・新興国:S&P新興国REIT指数
|商品(コモディティ)のインデックス
・世界:ブルームバーグ商品指数
インデックスファンドの運用
インデックスファンドは、パッシブ運用の一つである「インデックス運用」により行われており、現在、代表的な運用手法には以下があります。
|完全法
完全法は、インデックスを構成する銘柄を一定の条件で組み入れ、指数の構成通りに買い付ける運用手法です。
|層化抽出法
層化抽出法は、銘柄群をある基準に基づいて、いくつかのグループ分け(層化)を行い、各グループから銘柄を選定する運用手法です。
|最適化法
最適化法は、統計学等を用いた計量モデルによって、銘柄比率の最適化計算を行い、ベンチマークとの連動を目指す運用手法です。
インデックスファンドの選択肢
インデックスファンドには、「追加型株式投資信託」と「上場投資信託(ETF)」の二つの選択肢があり、機動的な取引(売買)においては「ETF」の方が断然便利です。また、追加型株式投資信託は、指数と投信の基準価額の騰落率が基本的に毎日一致しますが、ETFは市場取引のため、時としてリアルタイムの指数値とズレることもあります。
・追加型株式投資信託:銀行や証券会社などで販売、積立も可能
・ETF:証券取引所に上場、株式と同じようにリアルタイム取引が可能
インデックスファンドの主なポイント
インデックスファンドに投資するにあたっては、その仕組みとリスクを十分に理解しておく必要があります。
・特定の指数(インデックス)に連動して運用するため、相場にはついていけるが、一方で市場平均以上の運用成果は期待できない
・代表的な指数に連動しているため、シンプルで値動きが分かりやすく、市場全般に分散投資する際に便利である
・ファンドマネジャーが銘柄選択や個別銘柄の売買を積極的に行うアクティブファンドに比べて、運用コストが低くなる
・オープン投信の場合、同じ種類のファンドでは、購入前に信託報酬を比較した方がよい
インデックスファンドの具体例
インデックスファンドは、投資対象(テーマ)の一つの選択肢となり、国内株式(日本株)においては、以下のようなファンドが定番となっています(追加型株式投資信託で、純資産総額が多いファンド)。
・日経225連動型上場投資信託(野村アセットマネジメント)
・TOPIX連動型上場投資信託(野村アセットマネジメント)
・上場インデックスファンド225(日興アセットマネジメント)
・上場インデックスファンドTOPIX (日興アセットマネジメント)
・ダイワ上場投信-日経225(大和証券投資信託)
・ダイワ上場投信−トピックス(大和証券投資信託)他
ちなみに、世界初の個人向けインデックスファンドは、米国のバンガード社(Vanguard)が1976年に売り出した、米国株の代表的指標であるS&P500の値動きと連動する「Vanguard 500 Index Fund」です。